ブエノスアイレス州

ブエノス・アイレス州の概要

ブエノス・アイレス州（Provincia de Buenos Aires）は、アルゼンチンの中東部に位置する州です。この州はラプラタ川の右岸に広がり、州都は同名のラプラタにあります。しかし、アルゼンチンの連邦首都であるブエノスアイレス特別区は、この州には含まれず、独立した地域となっています。

地理

ブエノス・アイレス州は、州都ラプラタを中心に広がる地域で、大ブエノスアイレス都市圏を形成しています。この都市圏は、ブエノスアイレスから約30~40kmの距離にあり、住宅や商工業が密集しています。一方で、大ブエノスアイレス都市圏を離れると、広大なパンパと呼ばれる肥沃な低地が広がり、農業や畜産が盛んなエリアです。この地域は、ラプラタ川河口に位置し、豊かな資源に恵まれたことで、経済的に重要な役割を果たしています。

隣接する州

ブエノス・アイレス州は、いくつかの州と接しています。エントレ・リオス州、リオネグロ州、ラ・パンパ州、コルドバ州、サンタフェ州、そしてブエノスアイレス特別区がその隣接州です。

行政区画

この州の行政区画は、パルティード（partido）と呼ばれる地域に分かれています。各パルティードはさらに複数の「地区」（localidad）に細分化され、パルティードは日本の県と市の両方の役割を果たします。なお、アルゼンチンでは「市」という言葉は、厳密には行政区画とは異なることがあるため注意が必要です。

たとえば、ブエノスアイレス市はブエノスアイレス特別区を指し、ラヌース市は同州内のラヌースパルティード全体を含むことになります。具体的な州内の主要なパルティードを挙げると、ラ・プラタ（州都）、アベジャネーダ・パルティード、エセイサ、サン・イシドロ・パルティード、キルメス・パルティード、ラ・コスタ、バイア・ブランカなどがあります。

産業

ブエノス・アイレス州の経済は、特に第二次産業において発展した背景があります。自動車産業は非常に重要であり、フォード・モーター、メルセデス・ベンツ、プジョー・シトロエン、トヨタ自動車、フォルクスワーゲンなど、世界的な自動車メーカーの工場が位置しています。この州は自動車生産の重要な拠点となっており、多くの雇用を生み出す一方、農業も盛んで、食料供給にも寄与しています。

州内の地理、産業、行政区画についての理解を深めることは、アルゼンチン全体の経済や文化理解において重要です。ブエノス・アイレス州は、その多様な産業と地域的特色により、アルゼンチンの経済において欠かせない存在となっています。

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