フォックスハウンド (犬種)

フォックスハウンドは、キツネ狩りに使役されることを目的として作出されたセントハウンド犬種のグループ名です。中でもイングリッシュ・フォックスハウンドは世界的に最も知られています。

概要

フォックスハウンドは、イギリスで貴族のスポーツとして発展したキツネ狩りのために考案されました。イギリスに生息する賢いアカギツネを狩るため、スタミナ、集中力、状況判断能力が重視され改良されました。キツネ狩りは、雄鹿狩りに代わって人気を博したスポーツで、キツネは当時、鹿と異なり、どれだけ狩っても問題ないとされていました。また、害獣として農民を困らせることもあったため、駆除を兼ねたスポーツとして大々的に行われるようになりました。

各国での犬種

キツネ狩りはイギリスだけでなく、関係の深い国々でも行われました。そのため、フォックスハウンド犬種はイギリス以外にも、アメリカ、アイルランド、フランスなどに存在します。

イギリス: イングリッシュ・フォックスハウンドの原産地として知られています。現在も猟犬としての高い質を維持するための繁殖が行われており、ペットやショードッグよりも実猟犬としての飼育が主流です。ウェルシュ・フォックスハウンドなど、いくつかのフォックスハウンドタイプの犬種が存在しますが、FCIに公認されているのはイングリッシュ・フォックスハウンドのみです。
アメリカ: アメリカン・フォックスハウンドがFCIの公認を受けています。この犬種は、イギリスから導入されたフォックスハウンドを基に、イングリッシュ・フォックスハウンドなどの血統を取り入れて改良されました。アメリカには、アメリカン・フォックスハウンドの他に、ジュライ・ハウンド、トリッグ・ハウンド、ウォーカー・ハウンドなど、数十種類のフォックスハウンド犬種が存在します。
アイルランド: イギリスとの関係から、イングリッシュ・フォックスハウンドが多く使われており、固有のフォックスハウンドは多くありません。アイリッシュ・ハウンドという希少な犬種が知られていますが、詳細は不明です。アイルランドにはFCI公認のフォックスハウンドはいません。
フランス: 多数のフォックスハウンド犬種が存在しますが、愛好家や専門家による分類が統一されておらず、煩雑な状況です。いくつかの犬種はFCIに公認されていますが、分類に関する混乱は続いています。フランセ・トリコロールなどが公認犬種として知られています。

関連項目

犬の品種一覧
キブル・ハウンド
* フェル・ハウンド

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