フォルクスワーゲン・CC

フォルクスワーゲン CC/アルテオン：4ドアクーペの進化と継承

フォルクスワーゲンCCは、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンが製造・販売した4ドアクーペです。パサートをベースに開発されたこのモデルは、そのエレガントなデザインとスポーティな走りが特徴でした。日本を含む一部市場では当初「パサートCC」として販売され、後にグローバルネームの「フォルクスワーゲンCC」へ統一されました。

初代フォルクスワーゲン CC (2008-2017)

2008年に欧州、北米、日本で発売された初代CCは、フォルクスワーゲン初の4ドア4シータークーペとして注目を集めました。ロー＆ワイドなボディ、サッシュレスドア、特徴的なキャラクターラインが、既存のフォルクスワーゲンモデルとは異なる、洗練された個性を際立たせていました。メルセデス・ベンツCLSクラスといった高級4ドアクーペとの比較から「廉価版CLS」と呼ばれることもありましたが、手頃な価格でエレガントなデザインを求めるユーザー層に支持されました。

日本市場では、発売当初はフォルクスワーゲンの最高価格帯モデルとして販売されていましたが、その後SUVのトゥアレグのハイブリッドモデル登場によりその座を譲りました。2011年にはマイナーチェンジを行い、後席の変更による5人乗り化、ブレーキエネルギー回生システムの採用、安全装備の充実などが図られました。さらに2012年には、名称を「フォルクスワーゲンCC」に統一し、エクステリアデザイン、インテリア、エンジン、トランスミッションなどの改良を行いました。燃費向上や静粛性の向上も大きな改良ポイントでした。

2代目 アルテオン (2017- )

初代CCの後継として2017年に登場したアルテオンは、世界各国で販売されています。日本市場でも「アルテオン」として発売されました。初代CCのデザインコンセプトを受け継ぎつつ、より洗練され、そして大型化されたアルテオンは、セダンの快適性、ステーションワゴンの機能性、クーペのスタイリッシュさを融合したモデルです。ロングホイールベースによる広々とした室内空間も魅力です。

アルテオンは、フォルクスワーゲンの最新技術を結集したモデルでもあります。先進的なデジタルインターフェース、安全運転支援システム、デジタルメータークラスターなど、先進的なテクノロジーが搭載されています。

2021年にはフェイスリフトが行われ、エクステリアデザインのリフレッシュ、ダッシュパネルデザインの変更が行われました。そして、このマイナーチェンジで、ワゴンタイプの「シューティングブレーク」がラインナップに追加されました。このモデルは、ワゴンの機能性とクーペのようなスポーティなデザインを兼ね備えています。

「CC」という車名

「CC」は「Comfort Coupé（コンフォートクーペ）」の略です。このネーミングからも、快適性とクーペのようなスタイリッシュさを両立させたモデルであることがわかります。

まとめ

フォルクスワーゲンCCとその後継モデルであるアルテオンは、フォルクスワーゲンが提案する4ドアクーペというジャンルにおいて、そのデザインと技術革新を積み重ねてきました。初代CCの洗練されたデザインと、アルテオンの機能性と先進技術の融合は、多くのユーザーに魅力的な選択肢を提供し続けています。 今後のフォルクスワーゲンの4ドアクーペの進化も期待されます。

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