フォンジェ

フォンジェ（Fonjie）

新潟県柏崎市に位置するフォンジェは、1998年に開業した複合商業施設です。市街地再開発事業「東本町まちづくり事業」の一環として、地域の活性化を目指して設立されました。

概要

この商業施設は、地下1階と地上3階からなり、ショッピングセンターを中心に、隣接している駐車場棟やストリート棟を含む3つの建物で構成されています。特に初期の構成として、地下にはスーパーツチダが核テナントとして出店し、1・2階には地元のテナントが多数並び、3階には駐車場が設けられていました。また、1階には英国製の大型遊具を備えた「キッズマジック」という有料の自動遊戯施設も登場しました。

しかし、フォンジェはオープン当初から集客に苦しみ、スーパーツチダは2000年5月に撤退。替わってオープンした良食生活館も2023年10月に閉店となり、運営会社は2001年に民事再生法の適用を申請する事態に陥りました。現在、2024年度にはキッズマジックが市営化され、拡張・無料化工事が進められています。

「フォンジェ」という名称は公募で決まったもので、中国語に由来し、「フォン」は風、「ジェ」は街を意味しています。

東本町まちづくり事業

東本町地区は1980年代初頭までにぎわっていましたが、郊外型店舗の進出により、歩行者数が急減しました。この状況を受け、市及び地元商業者は1991年に新たなまちづくりの構想をスタートさせました。中心市街地の4ヘクタールを対象に、宿泊施設やオフィス空間、共同店舗、核テナントを誘致する商業集積地として生まれ変わることを目指しました。

計画は、法定再開発・民間開発の形で推進され、特定商業集積整備法の適用を受けた全国初の中心市街地活性化形態となりました。最初はワシントンホテルが核となる予定でしたが、別のホテルの開業に伴って、その計画は頓挫しました。そのため、新たに地上9階建てのマンション・店舗複合型の「市民プラザ」が建設され、2001年に開設されています。

市民プラザは多目的ホールや生涯学習施設を備え、地域住民に利用されています。さらに、駐車場棟だったモーリエ3には、映画館「柏崎シネマ」が開館しましたが、2005年には閉館してしまいました。これらの新施設が完成した後、2001年の調査では東本町商店街の歩行者通行量が回復したことが報告されています。

交通アクセス

フォンジェへのアクセスは非常に便利で、柏崎駅からは北東へ徒歩約10分の距離にあります。また、越後交通の「東本町一丁目」バス停からも徒歩でのアクセスが可能です。

このようにフォンジェは、地域に根ざした商業施設としての役割を果たす一方、地域の活性化を目指す取り組みの中で進化を続けています。

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