フォード・エクスペディション

フォード・エクスペディション

フォード・エクスペディション（EXPEDITION）は、アメリカの自動車メーカーであるフォード・モーターによって1997年から製造されている5ドアSUVです。このモデルは、フォードの人気ピックアップトラックF-150を基にしており、特にファミリー向けの使用に適した設計が施されています。また、同時期には、フォードの高級ブランドであるリンカーンからはリバッジ車としてナビゲーター（NAVIGATOR）が販売されています。

機能と生産地

エクスペディションは、1997年から2009年の間はミシガン州ウェインにあるミシガン組立工場で製造されていましたが、その後はケンタッキー州ルイビルにあるケンタッキー・トラック組立工場に移されて生産が続けられています。特筆すべきは、2017年にアメリカの中古車情報サイトで調査されたデータです。そこではエクスペディションの登録車両の中で5.7%が走行距離20万マイル以上を達成しており、長寿モデルランキングで堂々の1位に輝きました。

初代モデル（1997年 - 2002年）

初代エクスペディションは1996年に登場し、ブロンコの後継車と位置づけられていました。排気量の異なる4.6Lまたは5.4LのV型8気筒エンジンを搭載し、強固なラダーフレームを支持基盤に持つフルサイズSUVとし、多くの家族に親しまれました。このモデルは、2ドアのブロンコとは異なり、4ドアモデルのみで展開され、日本でもかつては正規輸入が行われていた時期がありました。

二代目モデル（2003年 - 2006年）

二代目は2002年にデビューし、デザインのコンセプトがオーバルから、角張ったスタイルに切り替わりました。これにより、より現代的な印象を持たせることに成功しました。

三代目モデル（2007年 - 2017年）

三代目は、基本的なボディデザインは二代目と共通ですが、実質的には大規模なマイナーチェンジが施されています。機能性とスタイルが更に進化し、SUV市場においてますます競争力を高めることになりました。

エクスペディションEL/Max（2006年 - 2017年）

エクスペディションEL（のちにMaxとして知られる）は、2005年に生産が終了したエクスカージョンの後を引き継ぎました。当初、エベレストという名前が予定されていましたが、既に他のモデルに使われていたため、エクスペディションELへの変更が決定されました。このモデルは北米やカリブ諸国、中東にて販売されました。

四代目モデル（2018年 - 現在）

2017年2月には四代目エクスペディションが発表され、同年9月からの生産開始となります。新モデルは軽量なアルミニウム合金製の車体に、強靭なホウ素鋼フレームを採用することにより、耐久性と燃費性能が両立されています。また、新たに車名がEL/MaxからMAXに変更され、エクスペディションの名の下に新たな時代を迎えることとなります。

車名の由来

エクスペディションの名称は「遠征」や「探検」を意味する英語から来ており、歴史的には1992年式F-150エディーバウアーコンセプトや1995年式フォード・エクスプローラースポーツのトリムレベルパッケージでも用いられたことがあります。

その他の情報

エクスペディションは、アメリカの人気ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』において、主要キャラクターであるジャックが所属するCTUの車両として登場するなど、文化的にも注目を集めました。また、映画『サイレントヒル』では初代エクスペディションを基にしたパトロールカーが登場しています。

このようにフォード・エクスペディションは、家族向けのSUVとしての魅力を持ち、耐久性も兼ね備えたモデルとして、多くのユーザーに愛され続けています。

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