フサイチゼノン

フサイチゼノンについて

フサイチゼノン（欧字名: Fusaichi Zenon、1997年3月2日 - 2024年3月9日）は、日本の競走馬であり、後にアメリカで種牡馬としても知られる存在になりました。その主な勝ち鞍は2000年の弥生賞であり、競馬ファンの記憶に強く残る馬です。

競走馬時代

フサイチゼノンは、1999年12月21日に阪神競馬場での新馬戦でデビューし、見事に1着を獲得しました。デビュー戦の後は、年明けのシンザン記念で5着となりましたが、次の500万下条件特別のこぶし賞では勝利し、その後弥生賞でも1番人気に推されました。ここでエアシャカールを抑えて重賞初勝利を果たしました。多くの期待を集めて皐月賞への出走が予定されていましたが、管理者の田原成貴が「走りに覇気が無い」と判断した結果、急遽回避することが決まりました。この判断が馬主の関口房朗の逆鱗に触れ、フサイチゼノンは森秀行厩舎に転厩することとなります。

皐月賞回避後は長期の休養に入り、2001年2月に復帰します。復帰後は白富士ステークスで5着、大阪城ステークスでは12着の結果となり、その後アメリカへ渡ることになりました。アメリカではニール・ドライスデール厩舎に転厩し、7月26日にはデルマー競馬場で行われたオプショナルクレーミング競走で2着に入る好成績を収めました。しかし、その後出走したマンノウォーステークスでは4着となったものの、負傷の影響もあり出走歴は限られてしまいます。最終的に2002年秋に競走馬としてのキャリアを終えました。

引退後の活動

フサイチゼノンは2003年からカリフォルニア州のマガリファームで種牡馬生活をスタートしました。その後、ニューメキシコ州のウェザーリーファームに移動し、2020年度には種付料2000ドルで供用されていました。しかし、牧場の閉鎖に伴い、フサイチゼノンは所有者不明の状態に陥り、2024年2月にセリ市で発見されました。彼はその時、支援を求めていましたが、最終的に2000ドルでアラバマ州のキングスフィッシャーファームに保護されることになりました。保護当時は毛づやも悪く、その健康状態は著しく悪化していました。

愛称は「Z」と呼ばれ、キングスフィッシャーファームのスタッフから愛情を持って接されていましたが、残念ながら2024年3月9日に27歳でこの世を去りました。フサイチゼノンの競走馬としての輝かしい記憶と、種牡馬としての活動は、今も多くのファンに語り継がれています。

血統

フサイチゼノンには全弟としてアグネスゴールドやリミットレスビッドが存在します。これらの血統は、彼の生まれ持った素質と、競馬界での評価に寄与していると言えるでしょう。

まとめ

フサイチゼノンは、卓越した才能を持った競走馬であり、競馬界に多大な影響を与えました。彼のキャリアは、成功と困難が交錯したものでしたが、競馬ファンにとっては忘れられない存在です。

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