フジオ・プロダクション

株式会社フジオ・プロダクション

株式会社フジオ・プロダクションは、著名な漫画家赤塚不二夫によって1965年に設立された漫画制作および著作権管理を専門とする企業です。現在は、赤塚の長女である赤塚りえ子が代表取締役社長を務めています。通称「フジオ・プロ」として知られるこの会社は、赤塚不二夫作品の著作権管理に加え、出版や展覧会、さらには広告や商品化を通じたキャラクタービジネスに注力しています。

設立と歴史

赤塚は、1963年頃に発表した『おそ松くん』や『ひみつのアッコちゃん』などの作品で人気を博しました。その後、同年、アシスタントや多くの漫画家たちと共に「七福人プロダクション」を設立するものの、環境の劣悪さから1年ほどで解散。その後、横山孝雄や高井研一郎が加わった新たなチームがフジオ・プロの基盤となり、1965年に正式に会社として運営を開始しました。

最初の拠点は新宿の小さなオフィスビルで、すぐ近くにはアニメ制作[[会社]]「スタジオ・ゼロ」も存在していました。フジオ・プロは1969年に株式会社として登記され、その後もスタッフの増加に伴い、東京都中野区や新宿区内でオフィスを移転しました。最終的には、1978年に新たに建設した自社ビルへと移り、ここでは、赤塚不二夫の漫画制作の中心地となりました。

2022年には回顧展を開催し、その後の2023年にビルの取り壊しが予定されています。この跡地で、さらに新しい歴史が生まれることが期待されています。

制作体制

フジオ・プロは、作品の制作において「完全分業システム」を採用し、赤塚自身がアイデアを持ち寄り、アシスタントとともに漫画を制作していました。このスタイルにより、多くのアシスタントが重要な役割を果たし、赤塚が「赤塚不二夫とフジオ・プロ」として名を残すことにつながりました。また、アイデア会議を通じて、作品一つを完成させるのに要する時間は、効率的に配分され、全体で約15時間程度で一本の作品が出来上がっていました。

フジオ・プロ劇画部

1969年には、赤塚のプロデュースによるフジオ・プロ劇画部が設立され、大河ドラマのようなストーリーを持つ劇画制作に挑戦しました。様々な漫画家が在籍したものの、最終的には1974年頃に自然消滅してしまいました。

現在の取り組み

現在、フジオ・プロは漫画の著作権管理に厳格であり、赤塚不二夫のキャラクターに関する無断使用に対しては法的措置をとることもあります。これは、彼の創作の守護者としての強い意志を示しています。

出版物や関連企業

フジオ・プロは、赤塚不二夫に関する様々な出版物の企画や監修も行っています。代表的なものには、自伝や展覧会の図録があります。また、スナック経営やレーシングチームの設立、番組制作会社の設立など、さまざまな事業へも挑戦しましたが、いくつかは失敗に終わりました。

赤塚不二夫の作品から生まれたキャラクターたちは、今なお多くのファンに愛され続けており、フジオ・プロはその精神を引き継ぎながら新しい作品を世に送り出しております。

もう一度検索