フットワークエクスプレス北海道

フットワークエクスプレス北海道株式会社の歴史

フットワークエクスプレス北海道株式会社は、かつて北海道を中心に活動していた日本の運送会社です。元々は1963年に京都府京都市で「大栄運輸興業」として設立され、以来長い歴史を持っています。当初、同社は京都と北海道間の長距離輸送を行い、その結果北海道内に営業基盤を拡大しました。1986年度の収入は約134億4400万円に達し、道内のラジオなどでも「3S便の大栄運輸」として広く知られていました。

1986年に日本運送（現・トールエクスプレスジャパン）と資本提携を結び、その傘下に入りました。この提携によって全国規模での運送網を活かし、更なる業績拡大を目指しました。1990年に社名を「フットワークエクスプレス北海道」に改称し、翌年には本社を札幌市に移転し、名実ともに北海道の運送会社となりました。

しかし、2001年には海外投資の失敗や親会社の経営悪化により、フットワークエクスプレス北海道も倒産の危機に直面しました。最初の倒産申請は大阪地方裁判所に対して行われ、2002年には民事再生計画が認可されました。この過程で、負債の95%がカットされ、残りの5%についての弁済が求められました。これに加え、従業員の削減や賃金カットが実施され、確実に経営の立て直しを図りました。

2005年までには再生手続きが終結し、事業を継続することができました。しかし、道内の市場が低迷し、2007年には受注が伸び悩む状況が続きました。この年の売上高はわずか43億2900万円にとどまり、さらなる経済的な困難に直面しました。特に、燃料費の高騰と車両の老朽化が追い打ちをかけました。

2008年の時点では、従業員数は360名に減少し、保有車両数も385台にまで減少しました。しかし、業績改善の見込みは立たず、2009年2月に会社は事業停止を余儀なくされ、負債は約20億円に達しました。従業員全員が解雇され、その後事後処理は弁護士に一任されました。

会社の沿革

• - 1963年：京都市にて「大栄運輸興業」を設立。
• - 1964年：一般区域貨物自動車運送業の免許を取得し、営業を開始。
• - 1986年：日本運送と資本提携を結ぶ。
• - 1990年：社名を「フットワークエクスプレス北海道」に改称。
• - 2001年：経営困難に陥り、民事再生法の適用申請を行う。
• - 2009年：事業停止及び自己破産の申請を行う。

フットワークエクスプレス北海道は、地域経済に貢献してきた企業でしたが、厳しい環境によって歴史に幕を下ろしました。その過程には、数々の挑戦と変革がありました。

もう一度検索