フョードル・アレクサンドロヴィチ

フョードル・アレクサンドロヴィチ（ロシア語: Фёдор Александрович, 1898年12月23日 - 1968年11月30日）は、ロシア皇帝ニコライ1世の曾孫にあたる人物です。父はアレクサンドル・ミハイロヴィチ大公、母はクセニヤ・アレクサンドロヴナ大公女であり、彼は夫妻の次男としてサンクトペテルブルクで生を受けました。母方の祖父は皇帝アレクサンドル3世にあたります。

しかし、フョードルは男系ではニコライ1世の曾孫という関係から、兄と同様に「大公」の称号を与えられることはありませんでした。幼少期はフランスとロシアを行き来する生活を送ります。ロシア革命の勃発後、家族と共にクリミアに幽閉されるという苦難を経験しますが、ボリシェヴィキによる処刑が迫るなか、ドイツ軍によって救出されました。

1919年、フョードルはイギリス政府が派遣した戦艦「マールバラ」に乗り、家族とともにロシアを脱出。亡命生活を送ることになります。1923年には、パリで母の従妹にあたるイリナ・パーレイ公爵令嬢と結婚しました。イリナは、フョードルの大叔父パーヴェル・アレクサンドロヴィチ大公が貴賤結婚によってもうけた娘でした。

フョードルとイリナの間には一人の息子、ミハイルが誕生します。しかし、イリナはユベール・ド・モンブラゾン伯爵と不倫関係に陥り、1934年にモンブラゾン伯爵の娘イリナを産みます。しかし、この娘はフョードルの子として認知されました。その後、フョードルとイリナは1936年に離婚しています。

フョードルは結核を患い、長い間病苦に苛まれます。しかし、離婚した妻イリナ・パヴロヴナや姉のイリナ・アレクサンドロヴナから治療費の援助を受けていました。そして1968年、カンヌにて生涯を閉じました。

子女

フョードルはイリナとの間に息子を一人もうけました。

ミハイル（1924年 - 2008年）

イリナは1934年に愛人の子を産みましたが、この娘はフョードルの子として認知されました。

イリナ（1934年 - ） - 1955年にアンドレ・ジャン・ペルと初婚、1962年にヴィクトル＝マルセル・スーラと再婚

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