フランス国社会党

フランス国社会党（PSDF）

フランス国社会党（Parti Socialiste de France, PSDF）は、1902年から1905年まで存在したフランスの社会主義政党です。現在のフランス社会党の源流の一つであり、「フランス社会党」と訳されることもあります。

概要

19世紀末から20世紀初頭にかけてのフランス社会主義運動は、多数の政党が乱立し、分裂状態にありました。そのため、社会主義勢力の大同団結と単一政党の設立が強く求められていました。しかし、1899年のアレクサンドル・ミルランの入閣問題が起こると、社会主義者は入閣支持派と反対派に分かれ対立し、統一は困難な状況に陥ります。

沿革

このような状況下で、左派（入閣反対派）に属するジュール・ゲード率いる集産主義を掲げる労働党（POF）と、エドゥアール・ヴァイヤンに指導されブランキ主義的傾向を持つ革命的社会党（PSR）が、1902年に合同してフランス国社会党を結成しました。ゲードが党の指導的地位に就任します。

その後、第二インターナショナル（労働者インターナショナル）は、1904年のアムステルダム大会において、フランスにおける社会主義政党の分裂を憂慮し、単一政党への統合を決議します。フランス国社会党はこの決議を受け入れ、1902年に右派（入閣支持派）のジャン・ジョレスを中心に結党されたフランス社会党（PSF）との合同を決断。1905年、第二インターナショナルのフランス支部として、統一社会党（SFIO）が発足し、フランス国社会党は解散しました。

参考文献

新田俊三 「フランス社会党」 『現代マルクス＝レーニン主義事典』（下） 社会思想社、1981年
古賀英三郎 「フランス社会主義」 『社会思想事典』 中央大学出版部、1982年
堀井敏夫 「社会党［フランス］」「労働党［フランス］」 『新編西洋史辞典』 東京創元社、1983年

関連項目

フランス社会主義労働者連盟
* 革命的社会主義労働党

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