フランス国鉄CC7100形電気機関車

フランス国鉄CC7100形電気機関車

[フランス国鉄]]CC7100形は、フランス国鉄]が運用した直流[[電気機関車で、1949年に試作されたのち、1952年から1955年にかけて量産された。合計58両が製造されたこの機関車は、鉄道の歴史の中で特に重要な役割を果たし、高速走行とデザイン面でも注目を集めました。

概要

CC7100形は、最初に試作された2両のCC7000形をもとに設計されました。製造はアルストムによって行われ、箱型の車体に特徴的な2枚窓が前面に設けられています。側面には円形窓が4つあり、塗装は上下で異なる緑色の濃淡が施され、後には青色の帯に変更されました。また、この機関車は、パンタグラフを2基装備し、主にPLM本線（パリ - リヨン間）を中心に、フランス南部の直流電化区間で運用されました。

当初は、急行「ル・ミストラル」などの特急列車を牽引していましたが、徐々に普通列車や貨物列車も担当するようになりました。特に、モーリエンヌ線に配属された6両の機関車は、第三軌条方式から架空電車線方式への変更が行われる1976年までは、集電靴を搭載して運行されていました。

1980年代には大規模な改修が行われ、スカートの撤去やヒサシの取り付け、標準の前照灯・標識灯への交換が実施されました。その後、1985年から引退が始まり、全機が2001年までに運行を終了しました。試作車であるCC7000形も、2000年までに全て引退しています。

速度記録

CC7100形はその性能でも知られています。1954年2月19日には、CC7121号機が3両の客車を牽引し、243km/hの速度を記録しました。さらに、1955年3月28日にはCC7107号機が326km/hの速度を達成し、当時の世界記録を樹立しました。この記録は翌日にはBB9004号機により更新されるものの、フランスの鉄道技術の高さを示す象徴的な瞬間でした。

CC7107号機は現在、フランス鉄道博物館に保存されており、過去の記録保持者としてその名を刻み続けています。2006年には、当時の最高速度を記録した機関車が一堂に展示され、歴史の交差点として話題となりました。

派生系列

CC7100形を基にした他国の電気機関車も存在します。オランダ国鉄の1300形は、1952年から1956年にかけて16両が製造され、最高速度は130km/h、直流1500Vに対応していました。また、スペイン国鉄の276形は、1956年から1965年にかけて136両が製造され、直流3000Vに対応し、最高速度は110km/hとなっていました。これらの機関車もCC7100形の技術を基にしており、国際的な影響を及ぼしました。

保存機

現在、保存されているCC7100形関連の機関車は以下の通りです:

• - CC 7002: Ambérieu
• - CC 7102: Ambérieu
• - CC 7106: Ambérieu
• - CC 7107: フランス鉄道博物館（ミュルーズ）
• - CC 7121: Miramas
• - CC 7140: Breil-sur-Roya

主要諸元

• - 最高速度: 150km/h（製造時）/140km/h
• - 定格出力: 3,490kW（CC7101～CC7143）/3,240kW（CC7144～CC7158）
• - 電源方式: 直流1,500V
• - 軸配置: 6動軸 (C-C)
• - 全長: 18,922mm
• - 自重: 107t（CC7101～CC7143）/106t（CC7144～CC7158）
• - 軸重: 17.8t
• - 製造両数: 58両
• - 製造所: アルストム・Fives-Lille・CEM

CC7100形は、フランスの鉄道史において重要な位置を占めており、その記録やデザインは今なお多くの鉄道ファンに愛されています。

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