フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス

『フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス』(原題:The Flintstones in Viva Rock Vegas)は、2000年に公開されたアメリカ合衆国の映画です。人気アニメシリーズ『原始家族フリントストーン』を基にした作品で、前作『フリントストーン/モダン石器時代|フリントストーン_モダン石器時代』の続編にあたりますが、キャストは大きく変更されています。

本作は、ネバダ州ラスベガスを舞台に、フレッド・フリントストーンとバーニー・ラブルの騒動劇を描いています。前作とは異なる新たな物語が展開され、現代的な要素を取り入れながらも、原始時代と現代のギャップをユーモラスに描いています。結婚式を控えたフレッドとウィルマ、そしてバーニーとベティのロマンス、そして彼らの周囲で巻き起こる様々な出来事が、笑いを誘います。

フレッド役にはマーク・アディ、バーニー役にはスティーヴン・ボールドウィンがそれぞれ抜擢され、ウィルマ役はクリステン・ジョンストン、ベティ役はジェーン・クラコウスキーが演じています。その他にも、豪華なキャスト陣が脇を固め、個性豊かなキャラクターたちが物語に彩りを添えています。

特に注目すべきは、主題歌および挿入歌として使用されているアン＝マーグレットとエルヴィス・プレスリーの楽曲「Viva Rock Vegas」のアレンジバージョンです。この曲は、映画の雰囲気を盛り上げ、物語に華やかさを与えています。さらに、エンディングクレジットでは、1963年に放送された『原始家族フリントストーン』にアン＝マーグロック役で出演したアン＝マーグレット自身が、この曲を歌唱しています。

本作には、アニメシリーズからの多くの繋がりも見られます。例えば、スラッグフープル大佐役のハーヴェイ・コーマンは、テレビアニメシリーズでガズーの声優を務めていました。また、ウィルマとフレッドの結婚を執り行う大臣とショウルームのアナウンサーを演じたジョン・スティーブンソンは、テレビアニメシリーズでミスター・スレートの声優を担当し、テレビスペシャル『The Flintstones Meet Rockula and Frankenstone』ではカウント・ロックラを演じた人物です。さらに、前作でベティを演じたロージー・オドネルは、本作ではベティとウィルマにマッサージを施すタコの配音を担当しています。

また、映画の最後のシーンには、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラという、アニメシリーズの制作に携わった二人のクリエイターがカメオ出演しています。彼らの出演は、アニメシリーズからのファンにとって、嬉しいサプライズと言えるでしょう。

しかしながら、本作は批評家からは厳しい評価を受けました。第21回ゴールデンラズベリー賞では、最低作品賞、最低リメイク・続編賞、最低脚本賞、最低助演男優賞（スティーヴン・ボールドウィン）、最低助演女優賞（ジョーン・コリンズ）の5部門にノミネートされています。これは、本作が商業的には成功したものの、批評面では高い評価を得られなかったことを示しています。

『フリントストーン2/ビバ・ロック・ベガス』は、前作とは異なる魅力を持つ、エンターテイメント性豊かな作品です。豪華キャスト、往年の名曲、そしてアニメシリーズとの繋がりなど、様々な要素が凝縮されています。一方で、批評家からは厳しい評価を受けていることも事実です。この作品が、どのような評価を受けるかは、見る人それぞれの感じ方によるでしょう。

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