フリードリヒ・フォン・バーデン＝ドゥルラハ

フリードリヒ・フォン・バーデン＝ドゥルラハ（1703年10月7日 - 1732年3月26日）は、バーデン＝ドゥルラハ辺境伯の世嗣であり、将来を嘱望されていました。父はバーデン＝ドゥルラハ辺境伯カール3世ヴィルヘルム、母はヴュルテンベルク公ヴィルヘルム・ルートヴィヒの娘マグダレーナ・ヴィルヘルミーネという、由緒正しい家系の出身です。彼は次男として生まれましたが、兄カール・マグヌスが1712年に亡くなったため、世子という重責を担うこととなりました。

しかし、フリードリヒは父カール3世ヴィルヘルムに先立つ1732年に、わずか28歳という若さでこの世を去りました。そのため、辺境伯位を継承することは叶いませんでした。しかし、彼の血統は途絶えることなく、息子であるカール・フリードリヒがその遺志を継ぐことになります。

カール・フリードリヒは1728年に誕生し、1738年にバーデン＝ドゥルラハ辺境伯領を継承しました。しかし、当時はまだ幼かったため、従弟のカール・アウグストが1746年まで後見人を務めました。その後、カール・フリードリヒは類まれなる手腕を発揮し、バーデン＝ドゥルラハ辺境伯領を大きく発展させました。彼はバーデン辺境伯、バーデン選帝侯を経て、バーデン大公となり、バーデンの歴史に名を残すことになります。

フリードリヒは1727年にオラニエ公ヨハン・ウィレム・フリーゾの娘アマーリエと結婚し、2人の子を儲けました。

カール・フリードリヒ（1728年 - 1811年） - バーデン＝ドゥルラハ辺境伯、バーデン辺境伯、バーデン選帝侯、バーデン大公
ヴィルヘルム・ルートヴィヒ（1732年 - 1788年）

フリードリヒの早世はバーデンにとって大きな損失でしたが、彼の息子カール・フリードリヒがその遺志を継ぎ、バーデンを大国へと押し上げたことは特筆に値します。もしフリードリヒが長生きしていれば、バーデンの歴史はどのように変わっていたのでしょうか。歴史に「もし」は禁物ですが、彼の存在がバーデンの将来に大きな影響を与えたことは間違いありません。

もう一度検索