フレイスの炎砦

『フレイスの炎砦〜紅き巫女の守護者〜』

『フレイスの炎砦〜紅き巫女の守護者〜』は、菊池たけしが[ゲームマスター]]兼リプレイ執筆を担当し、みかきみかこ（文庫版表紙は石田ヒロユキ）がイラストを手がけた、[[テーブルトークRPG]『セブン＝フォートレス』のリプレイ作品です。

『ゲーマーズ・フィールド』6th season Vol.5（2002年5・6月号）から7th season Vol.4（2003年3・4月号）にかけて全12回連載され、後にエンターブレインからファミ通文庫として全7話に再構成され、文庫化されました。リプレイは5セッション分のゲームプレイを基にしています。

『フォーラの森砦』に続く「砦シリーズ」の第五弾として発表された本作は、『セブン＝フォートレス V3』のプレストーリーとしての役割も担っており、『ナイトウィザード』との初のクロスオーバー作品でもあります。マジカル・ウォーフェアの一つであり、柊サーガにも属するこのリプレイは、『ナイトウィザード』リプレイシリーズとしても広く認識されています。

概要

『セブン＝フォートレス』シリーズと『ナイトウィザード』シリーズのコラボレーションを主題としたリプレイです。連載開始の数ヶ月後には『セブン＝フォートレス V3』の発売が決定していたため、ユーザーが制作するであろう「『ナイトウィザード』のキャラクターがラース＝フェリアにやってくるシナリオ」の参考例を示すという目的もありました。

『フレイスの炎砦』は単なるクロスオーバー作品ではなく、『ナイトウィザード』のリプレイシリーズとも密接に繋がっています。『ゲーマーズ・フィールド』では、『炎砦』の連載開始前号に『ナイトウィザード』リプレイ『星を継ぐ者』が掲載されており、『炎砦』はその直接的な続編として位置づけられています。さらに、『炎砦』で語られた設定は、その後の『ナイトウィザード』の世界観に大きな影響を与えました。

リプレイで使用されたゲームシステムは、前半が『セブン＝フォートレス Advanced』と『ナイトウィザード』（ルール第一版）、後半が『セブン＝フォートレス V3』と『ナイトウィザード』です。前半では、地球出身のキャラクターには『ナイトウィザード』のルール、ラース＝フェリア出身のキャラクターには『セブン＝フォートレス』のルールが適用され、キャラクターによって異なるルールが使用されるという特徴がありました。

特に『セブン＝フォートレス Advanced』では、追加行動のカウント消費が『ナイトウィザード』よりも少ないため、柊蓮司だけが行動回数で不利になるという状況が見られました。しかし、後半では柊蓮司も『セブン＝フォートレス V3』のルールをベースに異世界人キャラクターとして再構築されたため、ゲームバランスは改善されました。

物語は、序盤がラース＝フェリア編、中盤が地球編、終盤が再びラース＝フェリア編という構成で、テンポの良いマスタリングにより物語の展開が速いのが特徴です。

また、『フレイスの炎砦』は『セブン＝フォートレス V3』の背景となる戦争「ラース戦役」のプロローグであり、この物語の直後から、ラース＝フェリアは異世界間戦争の時代へと突入していきます。

あらすじ

七紋章暦007年。星降る夜の王エンディヴィエの事件が終息し、世界は復興に向かう中、新たな危機が迫っていました。伝説の「紅き巫女」と「柱の七騎士」が再び現れますが、騎士のリーダーである空炎の騎士ガザは巫女を裏切り殺害しようとします。巫女は一命を取り留めますが、その現場を目撃したガザの娘ポーリィは、巫女殺害の濡れ衣を着せられ追われる身となります。

一方、柱の騎士のザーフィは、地球へ赴き「星の巫女」赤羽くれはの魂を奪います。くれはの幼馴染である柊蓮司は、彼女の魂を取り戻すためラース＝フェリアへ向かいます。

「紅き巫女」と「星の巫女」。二つの世界に分かれた二人の巫女の魂が再び揃う時、魔王ディングレイが復活するという予言。地球とラース＝フェリア、二つの世界で同時多発的に起こる危機に、それぞれの世界の住人たちが立ち向かいます。

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