フロリダ州は、
アメリカ合衆国の東南部に位置し、67の郡を有しています。それぞれの郡は、歴史的な要因や地理的な特徴を反映した名称を持っています。本稿では、
フロリダ州の郡の歴史、構成、人口、面積について詳しく見ていきます。
歴史的背景
フロリダは1821年に
アメリカ合衆国の領土となり、その際に
スペインが制定した郡区分が基となって、西側のエスカンビア郡と東側のセントジョンズ郡が設立されました。これらの郡は、スワニー川によって境界が分けられました。以後、他の郡はこの2つの郡から分かれて形成されてきました。1845年には
フロリダ州として州昇格を果たし、最新の郡であるギルクリスト郡は1925年にアラチュア郡から分離して設立されました。
また、1968年には郡が独自のチャーターを持つ権限を得て、
郡庁所在地の設置も進みました。現在では、66郡の
郡庁所在地が法人化自治体であるのに対し、ワクラ郡のクロウフォードビルは例外的な存在です。
郡名の由来
フロリダ州の郡名は、その多様な文化に基づいたもので、
スペインの探検家や聖人、そして先住民族の地名が多く見られます。また、南部の政治指導者や、自然の地名、植物名なども郡名に採用されています。さらに、郡名の中には第二次
セミノール戦争に関わった軍人や指導者の名前が反映されています。例えば、
マイアミ・デイド郡の名は
アメリカ陸軍少佐フランシス・L・デイドに因んでいます。
郡の人口と面積
2020年の
国勢調査によると、
フロリダ州の総人口は21,538,187人で、前回の調査から14.2%の増加が見られました。これを基に、1郡あたり平均321,465人の住民がいる計算になります。人口が最も多いのは
マイアミ・デイド郡で、528万799人が居住しています。一方、最も人口が少ないのはリバティ郡で、その数は7,974人です。陸地面積の平均は約805平方マイル(約2,085平方キロメートル)ですが、パームビーチ郡がこれを大きく上回り、2,034平方マイル(約5,268平方キロメートル)を誇ります。
計画された郡
フロリダ州議会では新しい郡設立の計画がありましたが、実現には至りませんでした。具体的には、ブロクサム郡の設立案が議会で承認されたものの、住民投票で拒否された事例があります。
過去に改名された郡
フロリダ州内では、過去に5つの郡が改名されました。これらの改名は、1845年から1861年にかけて多く行われました。その中でも、デイド郡が1997年に
マイアミ・デイド郡に改名されたのが特に記憶に残る変更です。
フロリダ州の郡はその歴史と文化を反映した魅力的な存在であり、訪れる価値があります。