フローラン・マルダ

フローラン・ジョアン・マルダは、1980年6月13日生まれの元プロサッカー選手です。フランス領ギアナ出身で、主にフォワードやミッドフィールダー（左ウイング）として活躍しました。フランス代表としても長年プレーし、国際舞台でもその実力を発揮しました。

クラブキャリア

マルダは、LBシャトールーの下部組織で才能を認められ、16歳でプロデビューを果たします。2000年にはEAギャンガンに移籍し、ディディエ・ドログバとの強力なコンビでチームを牽引しました。その活躍が認められ、2003年にフランスの強豪オリンピック・リヨンへと引き抜かれます。

リヨンでは、リーグ6連覇（2003-04～2006-07シーズン）に大きく貢献し、2006-07シーズンにはリーグ・アン最優秀選手賞を受賞するなど、キャリアの絶頂期を迎えました。リーグ戦では10得点を記録し、攻撃の中心選手として活躍しました。

2007年、マルダはイングランドのチェルシーFCに移籍。再びドログバと共にプレーすることになります。移籍当初はプレミアリーグへの適応に苦しみましたが、2年目にフース・ヒディンクが監督に就任すると、徐々に調子を上げ、FAカップ優勝に貢献しました。

チェルシーとの契約を更新し、迎えた2009-10シーズンには、左サイドのレギュラーとして定着。2010年3月にはプレミアリーグ月間MVPに選出されるなど、チームの攻撃を牽引しました。また、UEFAチャンピオンズリーグでは、緊急時に左サイドバックとして出場するなど、ユーティリティ性も発揮しました。このシーズンはリーグ戦で12得点を挙げ、得点力もアピールしました。

2013年、チェルシーを退団。その後は、トルコのトラブゾンスポル、フランスのFCメス、インドのデリー・ディナモスFC、エジプトのワディ・デグラなど、様々な国のクラブでプレーしました。

代表キャリア

マルダは、2004年10月にフランス代表デビューを果たしました。2006年と2010年のワールドカップ、2008年の欧州選手権にも出場しています。2010 FIFAワールドカップでは、チームが混乱する中で、フランス代表唯一のゴールを記録しました。2010年9月3日には、EURO2012予選のベラルーシ戦で初めてキャプテンを務めました。

2017年には、FIFA非加盟の代表チームであるフランス領ギアナ代表として、CONCACAFゴールドカップに向けた親善試合に出場しました。しかし、CONCACAFゴールドカップでは、FIFAの規定により出場資格がないにもかかわらずホンジュラス代表戦に出場したため、この試合は没収試合となりました。

タイトル

リヨン
リーグ・アン: 2003-04, 2004-05, 2005-06, 2006-07
トロフェ・デ・シャンピオン: 2003, 2004, 2005

チェルシー
プレミアリーグ: 2009-10
FAカップ: 2008-09, 2009-10, 2011-12
FAコミュニティ・シールド: 2009
UEFAチャンピオンズリーグ: 2011-12

個人
リーグ・アン最優秀選手賞: 2006-07
プレミアリーグ月間最優秀選手: 2010年3月

マルダは、その卓越した技術と戦術眼で、所属クラブと代表チームで数々のタイトルを獲得しました。特に、リヨンとチェルシーでの活躍は目覚ましく、両クラブの黄金時代を支えた一人として、その名が刻まれています。

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