ブイヨン

ブイヨンは、フランス料理においてスープのベースとして欠かせない出汁です。肉や香味野菜をじっくりと煮込むことで、素材の旨味が溶け出した、奥深い味わいが生まれます。

ブイヨンの特徴

ブイヨンは、主にポタージュなどのスープの基本素材として用いられます。フォンもフランス料理の基本的な出汁ですが、フォンは主にソースやシチューのベースとして使われる点が異なります。ブイヨンは、フォンに比べて野菜の風味をより強く引き出すことができ、素材本来の優しい旨味が味わえます。

ブイヨンは、牛、鶏、魚などの動物性食材と香味野菜を一緒に長時間煮込んで作られます。ポトフを作る過程で、汁の部分を取り出したものがブイヨンと考えると分かりやすいでしょう。さらに、ブイヨンを丁寧に濾してアクを取り除き、clarify（澄ます）などの工程を加えることで、より洗練された味わいのコンソメを作ることができます。

イタリアのブロード

イタリア料理にも、ブイヨンに相当する「ブロード」と呼ばれる出汁があります。ブロードは、使用する材料によって、肉のブロード (brodo di carne)、魚介のブロード (brodo di pesce)、野菜のブロード (brodo di verdure) などに分類されます。ブロードは、他の料理の素材として使用されるだけでなく、そのままスープとして供されることもあります。

ブイヨンとフォンの違い

フランス料理における2大出汁であるブイヨンとフォンは、用途と風味に違いがあります。ブイヨンは、野菜の旨味を活かした優しい味わいが特徴で、スープのベースとして最適です。一方、フォンは、肉や魚介の旨味を凝縮した濃厚な味わいが特徴で、ソースやシチューのベースとしてよく用いられます。どちらの出汁も、フランス料理には欠かせない存在です。

その他の情報

ブイヨンキューブ: ブイヨンを濃縮して固形にしたもので、手軽にブイヨンの風味を味わうことができます。
ブイヨン培地: 細菌研究の培養実験に用いられる培地の一種で、ブイヨンのレシピが起源となっています。

ブイヨンは、家庭料理からレストランの本格的な料理まで、幅広く活用できる万能な出汁です。ぜひ、ブイヨンを使って、様々な料理に挑戦してみてください。

もう一度検索