ブックサービス

ブックサービス株式会社についての詳細

ブックサービス株式会社は、1986年に設立された企業で、電子商取引を通じて書籍の販売を行っていました。最初はヤマト運輸と栗田出版販売の出資により設立され、東京都千代田区神田神保町に本社を構えていました。その後、場所を移転しつつ、革新的な書籍購入方法を提供してきました。

沿革の概要

1987年5月、同社は電話やFAX、ハガキによる書籍通販サービス「ブックサービス」を開始しました。その後、1996年にはインターネットでの販売をスタートし、これによってさらなる顧客開拓を進めました。しかし、2005年には経営の悪化に伴い、社長が退任。2006年には本社を足立区に移転しました。

2007年4月、栗田出版販売がブックサービスの大部分の株式を取得し、株主構成が変わりました。この際、ヤマトホールディングスが筆頭株主でない状態となり、同社は「クロネコ」ロゴの使用を中止しました。その後、会社の本社は板橋区東坂下を経て、2012年には神田神保町へ再移転。

2015年には楽天に買収され、2016年には楽天ブックスに統合されました。最終的には、2019年に楽天に吸収合併され、解散に至ります。

購入者別サービス

ブックサービスの特徴的な点は、個人や法人に対して柔軟な注文方法を提供していたことです。特に個人購入者に対しては、ウェブサイト中心の注文だけでなく、ハガキやFAX、電話での注文も受け付けました。これにより、様々な顧客ニーズに応えていました。さらに、アフィリエイトサイト経由での注文には特典が付くこともありました。

特に印象的なのは、特に発売前の商品などがウェブサイト上に出てこない場合でも「手入力」での注文が可能だったことです。商品名や出版社、著者名、数量を正確に入力することで、特別な商品を手に入れることができました。

注文システムには、過去のハガキやFAX注文がウェブ上に記録として残らないため、利用者には注意が必要でした。また、支払いは代金引換やカード払いのみに制限され、無料配送条件は1回の購入が1500円以上であることが求められました。

法人向けサービス

法人向けには「ブックメイト」というサービスを用意しており、書店に対しても特定のサービスを提供していました。これには「NEW直行便」などが含まれていました。

商品取り扱いについて

商品注文の際、取扱商品が調査・取寄不可の場合、その商品はキャンセル扱いとなることがありました。その理由として、出版社が栗田との流通経路を持っていない場合や、商品が売り切れている場合、さらには絶版や廃盤になっている場合が含まれます。

ブックサービスでは、取引先との関係変化に伴い、注文から商品到着までの時間が短縮されることもありましたが、一方で、商品によっては長い待機時間が発生することもありました。特に予約商品の場合、発売日から数日遅れる可能性があったため、事前に時間に余裕を持つことが推奨されました。

総まとめ

ブックサービス株式会社は、長い間にわたり変化する市場に対応しながら顧客ニーズに応えるために努力してきました。その運営能力や柔軟なサービスは、電子書籍の購入の進化とともに顧客に新たな体験を提供し続けましたが、最終的には大手企業への統合によりその歴史に幕を下ろしました。

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