ブライアン・フエンテス

ブライアン・クリストファー・フエンテス（Brian Christopher Fuentes, 1975年8月9日 - ）は、カリフォルニア州マーセド出身の元メジャーリーガー。左投左打の投手として、主に2000年代後半にクローザーとして活躍し、通算204セーブを記録しました。

プロ入りとマリナーズ時代

1995年のMLBドラフトでシアトル・マリナーズから25巡目で指名されプロ入り。2001年にメジャー初昇格を果たし、6月2日にデビューしました。しかし、マリナーズでは目立った活躍を見せることはできませんでした。

ロッキーズ時代

2002年にコロラド・ロッキーズへ移籍。この移籍がフエンテスのキャリアを大きく変えることになります。フリスビーのように変化する独特のサイドハンド投法を武器に、当初は左のワンポイントとして起用されていましたが、徐々にその才能を開花させます。

2005年からはクローザーに定着。テイクバック時の手の形がT-REX（ティラノサウルス）に似ていることから、ファンからは「T-REX」の愛称で親しまれました。同年には31セーブを挙げ、球団歴代3位タイの記録を樹立。さらに、ロッキーズ史上初の2年連続30セーブを達成するなど、チームの守護神として君臨しました。

また、2005年から3年連続でオールスターに選出（2006年のみ登板）。2006年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）ではアメリカ代表にも選ばれ、国際舞台でもその実力を発揮しました。同年オフには日米野球にも出場し、日本のファンにもその雄姿を披露しています。

エンゼルス時代

2008年オフにFAとなると、カリフォルニア州に本拠地を置くロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムへの移籍を希望。フランシスコ・ロドリゲスの後釜を探していたエンゼルスと、2年1750万ドルで契約合意。移籍1年目には48セーブを挙げ、ア・リーグ最多セーブのタイトルを獲得しました。

その後

2010年8月にはルーク・ファンミルとのトレードでミネソタ・ツインズへ移籍。2011年にはオークランド・アスレチックスと2年契約を結びましたが、起用法を巡って首脳陣と対立。2012年にはセントルイス・カージナルスとマイナー契約を結び、メジャー昇格も果たしましたが、「個人的な事情」で制限リスト入りし、そのままシーズンを終えました。

2012年オフに現役引退を表明。MLB通算204セーブを挙げ、2000年代を代表するクローザーの一人として、その名を球史に刻みました。

プレースタイル

フエンテスの最大の武器は、独特のフォームから繰り出される変則的な速球でした。打者のタイミングを狂わせる投球術に加え、マウンド上での感情表現も豊かで、常に全力でプレーする姿勢がファンを魅了しました。

タイトル

* 最多セーブ投手：1回（2009年）

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