ブライトコプフ・ウント・ヘルテル

ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社（Breitkopf & Härtel）は、ドイツを拠点とする、長い歴史を持つ楽譜出版社です。1719年にベルンハルト・クリストフ・ブライトコプフによってライプツィヒで創業され、1795年にゴットフリート・クリストフ・ヘルテルが事業を継承したことから、この社名となりました。日本では、しばしば「ブライトコプフ社」と略称されます。

同社は、1000名に及ぶ作曲家の8000曲もの楽譜と、15000冊の書籍を現在取り扱っており、楽譜出版における重要な役割を担っています。

1807年、ブライトコプフ社はピアノ製造にも進出し、1870年までこの事業を継続しました。同社製のピアノは、フランツ・リストやクララ・シューマンといった著名な音楽家から高い評価を受けていました。

ブライトコプフ社は、ハイドン、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマン、リスト、ワーグナー、ブラームスなど、音楽史を彩る作曲家たちと同時代に存在し、彼らの作品をリアルタイムで出版してきました。この伝統は今日にも受け継がれており、ニコラウス・フーバー、ヘルムート・ラッヘンマン、ウド・ツィンマーマンといった現代作曲家の作品も積極的に出版しています。

また、ブライトコプフ社は、モーツァルト全集を初めて出版したことでも知られています。これは、音楽史における重要な業績の一つとして評価されています。

ブライトコプフ社は、楽譜出版を通じて、音楽文化の発展に大きく貢献してきた出版社であり、その歴史と伝統は、これからも音楽界に影響を与え続けるでしょう。

Breitkopf & Hartel website

もう一度検索