ブラジルの競馬

ブラジルの競馬

ブラジルの競馬は、1972年に馬券発売が許可されたことを起源としています。その後、1992年にはブラジルジョッキークラブが設立され、発展を遂げてきました。現在では、サンパウロジョッキークラブとブラジルジョッキークラブが主要な主催者となり、その他にも小規模なジョッキークラブが数多く存在しています。

ブラジル競馬の特徴として、年間を通して開催されている点が挙げられます。7月から翌年6月までが1シーズンとなり、活気あるレースが一年を通して楽しめます。サラブレッドの生産数は約3000頭で、規模としては中規模と言えるでしょう。

主要競走

ブラジル競馬には数多くの競走がありますが、特に重要な競走として、サンパウロ地区とリオデジャネイロ地区の3歳三冠競走が挙げられます。

サンパウロ地区3歳三冠競走

イピランガ大賞（Grande Premio Ipiranga）
サンパウロジョッキークラブ大賞（Grande Premio Jockey Club de São Paulo）
ダービーパウリスタ大賞

リオデジャネイロ地区3歳三冠競走

リオデジャネイロ州大賞（Grande Premio Estado do Rio de Janeiro）
フランシスコパウラマチャド大賞（Grande Premio Francisco Eduardo de Paula Machado）
クルセイ・ド・スル賞（Grande Premio Cruzeiro do Sul）

これ以外にも、長距離戦として知られるコンサグラシカオ大賞（Grande Premio Consagração）など、多くの重要な競走が開催されています。コンサグラシカオ大賞はかつてサンパウロ3歳四冠競走の一つでしたが、2006年に格付けが変更され、古馬にも開放されています。距離も年によって異なり、3000メートルや2800メートルで行われることもあります。

その他、ブラジル大賞、サンパウロ大賞など、多くの重要な競走が存在し、それぞれがブラジル競馬を盛り上げています。以下に、主なG1競走とその開催時期（概ね第○週）を記載します。開催時期は暦の関係で変更される可能性があるため、あくまで目安としてください。

主なG1競走開催時期（目安）

8月第1週：マルガリーダポラックララ大賞、J・アデェマール・デ・アルメイダ・プラド大賞、ABCPCCマシアスマシリン大賞
9月第1週：イピランガ大賞、バラオジ・デ・ピラシカバ大賞
10月第1週：サンパウロジョッキークラブ大賞、エンリケ・デ・トレド・ララ大賞、第3週：リオ・デ・ポーラマチャド大賞
11月第1週：ダービーパウリスタ大賞、サンパウロディアナ大賞
1月第3週：エンリケポッソーロ大賞、リオデジャネイロ州大賞
2月第2週：リオデジャネイロディアナ大賞、フランシスコパウラマチャド大賞
3月第2週：ゼリア・ゴンザーガ・ペシュート・デ・カストロ大賞、クルセイ・ド・スル賞
4月第5週：OSAF大賞、サンパウロABCPCC大賞
5月第1週：サンパウロ大賞
6月第2週：サコー少佐大賞、リオデジャネイロ共和国大統領賞、ロベルト・エ・ネルソン・リマルディシーブラ大賞、ブラジル大賞、ブラジルジョッキークラブ大賞、第4週：イメンシティ大賞、ファーウェル大賞

また、ラテンアメリカ大賞はペルー、チリ、ウルグアイ、アルゼンチンの競馬場と持ち回りで開催されています。

主要競馬場

ブラジルには多くの競馬場が存在しますが、代表的な競馬場として以下が挙げられます。

ガベア競馬場
シダーデジャルディン競馬場
クリスタウ競馬場
タルマン競馬場
カナヴィアイス競馬場
ヴィセンティノ競馬場
ウヴァラナス競馬場
タブラダ競馬場
アモリン競馬場
ラゴイニャ競馬場
マダレナ競馬場
ピシ競馬場
* エドミルソンモレイラ競馬場

近年では、日本調教馬のブラジル遠征も話題となっています。

参考文献

『海外競馬完全読本』海外競馬編集部・編、東邦出版・刊、2006

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