ブラジル日本文化福祉協会

ブラジル日本文化福祉協会

ブラジル日本文化福祉協会（Sociedade Brasileira de Cultura Japonesa e de Assistência Social）は、ブラジル国内の日系人社会において中心的な役割を担う団体です。ブラジル社会における日本文化の継承と普及を促進するとともに、日本においてはブラジル文化の紹介に努め、両国の文化交流を積極的に支援しています。

歴史

1955年10月15日：サンパウロ市400年祭典協力会の解散総会が開かれ、「サンパウロ日本協力創立準備委員会」が発足。
1955年12月17日：サンパウロ日本文化協会が設立（ブラジル日本文化福祉協会の前身）。
1957年1月10日：日本留学生派遣基金を設定。
1958年6月18日：日本移民50年祭が開催。三笠宮崇仁親王・同妃が臨席。
1962年3月23日：本部をサンジョアキン街に移転。
1965年12月17日：設立10周年記念祝賀会を開催。
1967年5月：皇太子夫妻（現上皇夫妻）が来訪。パカエンブー競技場で約8万人の日系人が歓迎。
1970年9月3日：皇太子（当時）来泊記念講堂が落成。
1972年4月13日：日本国海上自衛隊練習艦隊の来伯歓迎会を開催。
1974年9月16日：田中角栄内閣総理大臣一行が来訪。歓迎会を開催。
1978年6月18日：日本移民70年祭記念式典がパカエンブー競技場で開催。皇太子夫妻（当時）とカイゼル大統領が参列。日本移民史料館が落成。
1980年7月25日：日本間で貿易促進ミッション歓迎パーティにて、濃野通産相より江崎真澄元通産相寄贈の渦中一式が贈呈。
1982年6月12日：鈴木善幸総理一行が来訪。
1982年10月4日：浩宮徳仁親王（当時）が来訪。文教記念講堂で歓迎式典を開催。
1986年10月3日：常陸宮夫妻が来訪。
1987年7月18日：室内体育館及び文化施設の落成式を挙行。
1988年6月18日：日本移民80周年記念祭記念式典がパカエンブー競技場で開催。秋篠宮文仁親王とサルネイ大統領が参列。日伯友好病院が落成。
1989年2月24日：昭和天皇崩御に伴い、尾身倍一会長が海外日系代表の一人として大喪の儀に列席。
1990年11月12日：尾身倍一会長が天皇即位の礼にブラジル代表として招待され参列。
2008年：ブラジル日本移民100周年の記念事業が各地で開催。皇太子徳仁親王を迎え、記念式典を開催。文協ビルと日本館を訪問、移民史料館において天皇よりの賜金を拝受。

目的

慈善及び社会福祉事業を推進
ブラジルにおける日本文化の保存及び普及、ブラジル文化の向上への寄与
家族、児童、青少年及び高齢者の保護を目指す活動の推進、奨励及び支援
ブラジルにおける日本移民及び子孫の歴史、文化及び貢献の保存並びに価値認識
環境保護を目的とする活動の推進、奨励及び支援
日本を含む国内外におけるブラジル文化の普及、ブラジルと日本の親善関係の強化、両国間の社会的文化的交流の推進
各種スポーツ活動の奨励及び支援
一般の利益に係わる社会・経済・政治上の各問題についての調査及び討論の促進、その解決策の案出
倫理、市民権及び社会正義の促進を目的とする活動の実施及び支援
同類諸団体間の交流並びにそれら団体と文協の交流の促進及び奨励
全般的文化活動の推進及び奨励

活動内容

初期の日本移民にとって、相互扶助を目的とした日本人会は不可欠な存在でした。時代とともに活動内容は変化しましたが、経済活動、子弟教育、会員同士の親睦、医療・衛生問題への対処、行政との関係調整、日本との連絡調整など、日々の生活や特別な行事を支える役割を果たしました。

第二次世界大戦中には、ブラジルの参戦により日本人の団体活動が禁止されましたが、終戦後には各地で日系団体が再結成されました。1954年のサンパウロ市市制400周年祭典への参加をきっかけに、結社の機運が高まりました。

文教の本部はサンパウロ市リベルダーデ区に位置し、会員からの会費、寄付、施設利用料、事業収益などを運営資金としています。サンパウロを訪問する日本からの要人の多くが文教を訪れることが恒例となっています。

関連項目

ブラジル日報
ブラジル都道府県人会連合会
サンパウロ日伯援護協会

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