ブラジル都道府県人会連合会

ブラジル日本都道府県人会連合会（県連）

ブラジル日本都道府県人会連合会（略称：県連）は、ブラジルに存在する各都道府県出身者の団体をまとめる非営利組織です。ポルトガル語では「Federação das Associações de Provincias do Japão no Brasil」と表記されます。

概要

1966年に設立された県連は、当初、戦後の移住者の権利保護や、初期の移民に対する母国訪問団の派遣を主な目的としていました。しかし、時代とともに活動内容は変化し、近年では県費留学生の支援、日本からの調査団の受け入れ、先没者の慰霊事業、そしてサンパウロ市で毎年開催される大規模な日本文化イベント「日本祭り（フェスティバル・ド・ジャポン）」の運営などが中心となっています。

歴史

1952年：ブラジルへの移民政策が再開され、日本国内で「県海外移住家族会」が結成。
1962年：全国組織として「日本海外移住家族連合会」（略称：家族会）が創設。
1965年：サンパウロで開催された南米日系人大会で、家族会長がブラジル日系社会への代表団体結成を要請。
1966年：中尾熊喜氏を会長として、ブラジル日本都道府県人会連合会が発足。
1967年：家族会と協力し、初期移民の母国訪問団派遣事業を実施。
1968年：日本移民60周年祭を挙行。
1969年：中尾会長が勲三等瑞宝章、上野米蔵副会長が勲五等双光旭日章を受章。
1975年：ブラジル政府公認団体となる。イビラプエラ公園に日本人開拓先没者慰霊碑を建立。
1978年：日本移民70周年祭の開催に協力。
1979年：イビラプエラ公園慰霊碑にて初の主催慰霊祭を実施。
1998年：県費留学生事業を文協から引き継ぎ、日本移民上陸記念碑を建立。「第一回郷土食と郷土芸能フェスティバル」を開催。
2006年：創立40周年式典を開催。
2018年：ブラジル日本移民110周年を記念し、日本祭り会場で記念式典を開催。

主な活動内容

県連は、以下の様な活動を通じて、ブラジルにおける日系社会の発展に貢献しています。

戦後移住者の権益擁護： 移住者の生活を支援し、権利を守るための活動。
初期移民の母国訪問団派遣： ブラジルへ移住した初期の移民たちの里帰りを支援。
県費留学生事業： ブラジルの若者が日本で学ぶ機会を提供。
調査団の斡旋： 日本からの調査団のブラジルでの活動をサポート。
開拓先没者慰霊碑の維持・管理： イビラプエラ公園にある慰霊碑の維持管理と慰霊祭の実施。
日本祭り（フェスティバル・ド・ジャポン）運営： ブラジル最大の日本文化イベントを運営。

慰霊碑

イビラプエラ公園には、日本人開拓先没者を慰霊する慰霊碑が建立されています。この慰霊碑は、多くの皇室関係者や政府関係者がブラジルを訪問する際に参拝に訪れる場所となっています。

また、サントスには、日本移民が最初に上陸した場所を記念する「日本移民上陸記念碑」が建立されています。

歴代会長

県連は、以下の会長によって運営されてきました。

初代: 中尾 熊喜（熊本県人会）
2代: 上野 米蔵（福岡県人会）
3代: 和田 周一郎（奈良県人会）
4代: 藤井 卓治（岡山県人会）
5代: 高野 芳久（山梨県人会）
6代: 羽田 宗義（愛知県人会）
7代: 中西 忠勇（石川県人会）
8代: 網野 弥太郎（山梨県人会）
9代: 西谷 博（鳥取県人会）
10代: 中沢 宏一（宮城県人会）
11代: 松尾 治（福岡県人会）
12代: 与儀 昭雄（沖縄県人会）
13代: 園田 昭憲（鹿児島県人会）
14代: 本橋 幹久（鳥取県人会）
15代: 山田康夫（滋賀県人会）
16代: 市川利雄（富山県人会）

参考文献

ブラジル日本都道府県人会連合会：『創立40周年記念誌1966～2006ブラジル県連NO.5』

関連項目

サンパウロ日伯援護協会
ブラジル日本文化福祉協会
ブラジル日報

外部リンク

ブラジル日本都道府県人会連合会 - 公式サイト

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