ブラックフィッシュ (潜水艦)

ブラックフィッシュ (USS Blackfish, SS-221)

ブラックフィッシュは、アメリカ海軍のガトー級潜水艦であり、その艦歴は1942年から1945年にわたり、特に第二次世界大戦の戦局に大きく影響を与えました。艦名の「ブラックフィッシュ」は、アメリカでゴンドウクジラを指す名称として知られています。

艦歴

この艦はコネチカット州グロトンにあるエレクトリック・ボート社で1941年に起工し、1942年4月18日に進水しました。初の艦長はレイモンド・W・ジョンソン中佐で、1942年7月22日に正式に就役します。すぐに第50潜水艦部隊に配属され、戦闘任務に就くこととなりました。

大西洋での最初の哨戒 (1942年10月 - 1943年7月)

ブラックフィッシュの最初の哨戒は、1942年10月19日に西アフリカのダカールに向けて出航しました。トーチ作戦の支援を目的とし、11月9日には輸送船団と駆逐艦を発見し、魚雷を2本発射して1隻の輸送船を撃沈しました。その後も悪戦苦闘しながら帰還し、次の哨戒では中立国の船舶を目撃するものの、特筆すべき戦果は上げられず、1943年1月まで行動を続けました。

さらに続く哨戒で、ブラックフィッシュはドイツ艦船に遭遇し、撃沈することに成功しつつも、反撃を受けて損傷を受ける場面もありました。その後の哨戒ではアイスランド近海やビスケー湾での活動を経て、太平洋戦線に転進することになります。

太平洋戦線での活躍 (1943年10月 - 1945年2月)

1943年10月にはビスマルク諸島方面での哨戒に出発し、潜水艦としての役割を全うしました。この間、ブラックフィッシュは数回にわたって輸送船団を攻撃し、10宝の星章を受賞する戦果を挙げました。また、ウルフパックとして他の艦と共に行動することも多く、連携を強化しながら活動しました。

1945年に入ると、その活動範囲は南シナ海へと広がり、華南地域での哨戒を行いました。敵艦船が減少する中でも、敵艦に対する攻撃を試み、一定の戦果を上げました。

戦後の歩み

ブラックフィッシュは1945年8月27日にグアムを出発し、アメリカ本土に帰還しました。以降、いくつかの不活性化作業を経て、1949年には予備役として任務に就くようになり、その後の運用へと移行しました。

その艦歴は、アメリカ海軍の潜水艦戦の歴史に名を刻んでおり、ブラックフィッシュの功績は今も語り継がれています。艦は戦後8つの従軍星章を受章し、戦争の記憶を是非とも次世代に伝えていくことが重要です。

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