ブラック・サージナイト

概要

『ブラック・サージナイト』（Black Surgenight）は、中国のBilibiliが運営するスマートフォン向けストラテジーRPGです。このゲームは、艦船擬人化がテーマの作品であり、2013年に大ヒットしたブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』の影響を受けて、中華圏で数多く企画されたゲームの一つです。日本では『ブラサジ』という名称で知られています。

本作は、中国製の艦船擬人化ゲームとしては7作目にあたります。過去のタイトルが歴史的な艦船を基にしたキャラクターが未知の敵と戦う様子を描いていたのに対し、『ブラック・サージナイト』では、すべてのキャラクターに「深海化」という特殊なフォームがあることが特徴です。このゲームのユニークな点は、「人類への復讐」をテーマにしている点です。

リリース歴

本作は2019年6月に『代号:D / Project:D』というプロジェクト名で開発が始まり、同年秋に台湾、香港、マカオで「深海戰線 Abyss Front」としてのベータテストが行われました。2020年8月の発表会で正式タイトルが発表され、繁体字版は10月にリリースされましたが、中国本土では2021年5月時点でまだ正式リリースには至りませんでした。

日本版は2021年に『ブラック・サージナイト』として開発され、2022年の春にクローズドβテストを経て5月20日に正式リリースされましたが、2022年6月30日にはサービスを終了しました。繁体字版も同年9月にサービスを終了しています。

ストーリー

本作の舞台は、突然の大災害によって文明が崩壊した未来です。ほとんどの地表が水に覆われ、世界中で船舶や航空機の消失地点が出現しました。この背景の中で、生き残ったのは神代会社、銀翼財団、薔薇帝国、黒鋒重工といった巨大企業であり、それぞれが「ドール」と呼ばれるアンドロイドを開発しています。

ドールたちは企業の利益のために資源採掘や戦争に投入され、貢献の後には廃棄される運命にありました。しかし、彼らはやがて自我に目覚め、人類に対する復讐を決意し行動を起こします。

キャラクターと陣営

登場艦船とキャラクターは以下の主要な陣営に分かれています。

• - 神代会社: ドールを信仰対象として扱いながらも、実際には彼らの意志を無視する企業で、大日本帝国海軍を基にしています。
• - 銀翼財団: 反面独立を果たした企業連合で、技術力が高いですが、財政赤字に悩んでいます。
• - 薔薇帝国: 文化を重視し階級社会を採用する企業で、イギリス海軍をモデルにしています。
• - 黒鋒重工: 全体主義的企業で、厳しい規律を守ることを重視していますが、ドイツ海軍に由来します。

用語解説

• - ドール: 戦闘や資源採掘を目的に設計されたアンドロイド。人間と類似した外見ですが、内部は機械です。
• - アビスドール: 覚醒したドールで、艦船の記憶が蘇ったもの。外見や機能に大きな変化が見られます。
• - 深淵覚醒: ドールがアビスドールに覚醒するプロセスで、内部の構成が変化します。

宣伝活動と楽曲

本作のテーマソング「深淵」は、ヰ世界情緒が演奏し、香椎モイミが手がけています。宣伝活動はYouTubeやTwitterで展開され、公式番組が配信されました。

このゲームは、艦船擬人化というジャンルだけでなく、深いストーリーと個性的なキャラクターたちから成り立つ作品で、多くのファンを魅了しています。

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