ブラック川 (オハイオ州)

ブラック川について

ブラック川（Black River）は、アメリカ合衆国オハイオ州の北部を流れ、最終的にエリー湖に注ぐ全長約12マイル（19キロメートル）の川です。この川は、ナイアガラ滝を経由してセントローレンス川流域の一部を成しており、流域面積は470平方マイル（1217平方キロメートル）に達します。歴史的には、ブラック川はかつて「カネサドゥーハリー川」や「リヴィエール・アン・グリュ（Riviere en Grys）」の名で呼ばれていましたが、これらの名前は近隣の他の川に誤って適用されていたことが確認されています。

流路

ブラック川の形成は、エリリアでの東西二つの支流の合流によるものです。東支流として知られるイースト・ブランチ・ブラック川（East Branch Black River）は、メダイナ郡北西部から流れる二つの短い支流から成り立っています。一方、西支流のウェスト・ブランチ・ブラック川（West Branch Black River）は、アシュランド郡北部から始まり、若干北東に流れます。これらの支流がエリリアで合流し、ブラック川本流となります。

ブラック川は、その後シェフィールドを経由しロレインに至り、最終的にはエリー湖に流れ込みます。その河口はロレインにある港に接しています。

歴史と名称

18世紀には、フランスやイギリスの探検家たちから「レネシュア川（Reneshoua River）」や「ラ・キュリエール川（la Riviere de la Cuiliere）」という名称が与えられましたが、その由来は不明です。一説によると、「キュリエール」は当時地域で著名なフランス人の毛皮商人の名前とも関連しているといいます。この川は、急峻な崖が続くエリー湖南岸では、特に安全な停泊地として重宝され、早期のヨーロッパ人入植者にとって重要な地点でした。

1787年、モラヴィア兄弟団の宣教師デイヴィッド・ザイスベルガーは、キリスト教に改宗したネイティブ・アメリカンの集団と共に、この川流域に新たな居留地を設けることを試みましたが、入植先の部族からの警告を受け、最終的には他の場所へと移動したことが記録されています。サンダスキー湾近郊での彼らの活動は、地域の歴史の一端を示しています。

また、ブラック川にはエリリアに印象的な二つの滝があります。19世紀の歴史家たちは、この滝をジェームズ・スミスが1756年に言及したものと関連付けましたが、実際の滝のの落差は記述とは異なり、40フィートの完全な垂直滝であることが後に確認されています。地域には誤解も多いものの、こちらの滝は現在も訪問に値し、美しい自然を楽しむ場となっています。重要なことは、川の歴史と並ぶ美しさが訪れる人々に新たな発見を与えてくれる点でしょう。

このようにブラック川は、その流路や歴史的背景のみならず、周囲の自然環境とも相まって、オハイオ州北部における重要な地形として知られています。これからも多くの訪問者に親しまれ続けることでしょう。

もう一度検索