ブリストル ブリガンド

ブリストル・ブリガンド（Bristol Brigand）

ブリストル・ブリガンドは、イギリスのブリストル社によって開発された雷撃機および爆撃機であり、特に第二次世界大戦後のイギリス空軍での使用が特徴的です。元々は、ボーファイターの後継機を目指して設計されました。この機体は1944年12月4日に初めて空を飛びましたが、第二次世界大戦が終結するまでに部隊への配備が間に合わず、最終的には1946年からの運用となりました。

ブリガンドの初期モデルは、戦闘雷撃機として分類されるTF.1として配備されましたが、その後量産された機体の12号機以降は、軽爆撃機B.1としての役割を果たしました。生産された総数は147機にのぼり、これらの機体は主にマレー半島やケニアで対ゲリラ戦に使用されました。

しかし、ブリガンドに関しては乗員からの不満もありました。特に、熱帯気候の中で操縦する際、風防ガラスが日陰を提供しなかったため、操縦席内が過度に熱くなり、長時間の飛行が不快になることが問題視されました。このような環境下での運用における課題は、ブリガンドの運用時における重要なポイントの一つです。

1950年代半ばになると、ブリガンドはキャンベラ爆撃機に取って代わられ、運用を終了しました。この時期の航空機の進化とともに、多くの旧式機が退役していったのです。

ブリストル・ブリガンドのスペック

全長: 14.15 m
全幅: 22.05 m
全高: 4.96 m
翼面積: 66.7 m²
重量: 17,327 kg
エンジン: ブリストル・セントーラス57空冷18気筒（2165hp × 2）
最大速度: 576 km/h
実用上限高度: 7,920 m
航続距離: 3,380 km
武装:
爆弾: 900 kg
20mm機関砲 × 4
* 乗員: 3名

ブリガンドはその設計において多くの特徴を持ち、特に機体の強力なエンジンや、攻撃能力として搭載された武装が注目されました。第二次世界大戦後の航空戦力の進化にともない、ブリガンドは部隊での実践的な役割を果たし、同時に多くの課題を抱えながらも航空機の一つの象徴として歴史に名を残しました。

ブリガンドに関する情報は、神奈川憲らによる『最新版 世界の軍用機図鑑』で詳しく解説されています。

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