ブリヂストン・アンカー

アンカー (Anchor)

アンカーは、ブリヂストンサイクルが展開するスポーツサイクルブランドです。プロユース、またはそれに準じたモデルを専門としており、勝利を追求するアスリートや本格的なスポーツ走行を求めるライダーから支持されています。

概要

アンカーは、ブリヂストンサイクルが本格的なスポーツサイクルブランドとして展開しており、勝利を目指すアスリートのために開発されたモデルを多く取り揃えています。カーボンやアルミフレームのレースモデルのほか、独自の技術「Neo-Cot（ネオコット）」を用いたスチールフレームモデルも特徴です。この技術は、バルジ成型やスピニングバテッド加工といった高度な技術を駆使しており、高品質なフレームを生み出しています。ロードバイク、MTB、シクロクロス、トラック競技用など、幅広いジャンルのモデルをラインナップし、JUNIORシリーズなど、子供向けの本格的なモデルも提供しています。

ラインアップ

2017年現在、アンカーは以下の様なモデルを販売しています。

ロードバイク

RT: タイムトライアル向け
RMZ/RS: レース向け
RL: ロングライド向け
RNC: ネオコット製法によるクロモリフレーム
RFA: エントリーモデル

MTB

XR: カーボンフレーム
XG: アルミフレーム
XNC: クロモリフレーム

シクロクロス

CX-D: ディスクブレーキ採用
CX-C: カンチブレーキ採用

トラックレース

TR: 短距離向け
TM: 中・長距離向け

これらの他に、女性用、子供用モデルもラインナップに加えています。

また、モデル名の数字はフレーム素材を示しており、3・7はクロモリ、6はアルミ、8・9はカーボンです。コンポーネントは、型式名の後に無印（デュラエース/XTR）、ELITE（アルテグラ/XT）、EQUIPE（105/DEORE）、SPORTS（ティアグラ/ALTUS）、EX（SORA）と表記されます。

シリーズ化前

2000年代後半までは、タウンユース寄りの「スラッガー」との併売もあり、モデルのシリーズ分けは明確ではありませんでした。2010年時点では、プロユースモデルはアンカー特約店でフレームやフォークセットの単体販売が可能で、カラーオーダーやネームオーダーにも対応していました。ダウンヒルバイクはフレーム単体販売とフロントサスペンション付きモデル、トラックバイクはフレーム単体販売となり、完成車はショップで作成・販売されていました。モデル名の末尾に「F」が付くのはフレーム単体販売モデルです。2003年以降、モデル名の数値は使用されるシマノのコンポーネントグレードを示し、「9」がデュラエース、「8」がフレーム仕様、「7」がアルテグラ・105仕様、「5」「3」がSORA・ティアグラ仕様でした。MTBではXTR、XT、Deoreと区分されていました。

過去のモデル

1999年モデル

ロードバイクのフラッグシップモデル「ARCP」は、従来の「レイダック」のフルカーボンモデルから大幅に刷新されました。トップチューブとダウンチューブに三角断面を採用し、応力に対する剛性を高めた、プロ志向の強いフレームでした。

2003年モデル

モデル名が変更され、フレームラインナップが大幅に拡充。カラーオーダーにマジョーラカラーが追加されました。ロードバイクでは、トップチューブレイアウトがホリゾンタルからスローピングタイプに変更され、フルカーボンモデル「RHM」が登場。「RHM」はハイモジュラスカーボンを使用し、軽量性と剛性を両立。アルミカーボンハイブリッドの「RCS」は、コラム径を拡大し、剛性を強化しました。また、モデル名が変更され、オールアルミの「RA」、ネオコットフレームのクロモリバイクなどが登場しました。MTBモデルでは、アルミハイブリッドの「XCS」やダウンヒルバイクの「DH」シリーズがラインナップされました。

2004年モデル

ロードバイク「RHM」の価格が変更され、「RCS」のヘッドチューブが細くなり、スタイリングが変更されました。トップチューブ形状やフレームディメンションも多少変更されています。

2006年モデル

ロードバイクとMTBの完成車ホイールラインナップが細分化されました。ロードバイクでは、マヴィック・キシリウムSL組みが「Pro」、アクシウム組みが「Equipe」、キシリウムエリート組みが「Elite」となりました。また、オリジナルのなで肩形状のフルカーボンフォークが登場。快適性重視の「RFX」が追加され、「RCS」はシートステーにデダチャイ・ファイヤーテール、チェーンステーにファイヤーボックスが奢られ、剛性と軽量化が図られました。

アンカープロ

アスリートレベルのライダー向けのシリーズで、ブリヂストンブランドのタイヤ「エクステンザ」により、細かい設定が可能になりました。

2009年モデル

ロードバイク「RFX」シリーズがデザイン改訂され、3ピースハイモジュラスカーボンを採用、ヘッドチューブ周りに「ドラゴンクローデザイン」が奢られました。BBのダウンチューブ接合位置がオフセットされ、長距離走行での快適性が向上しました。

アンカースポーツ

街乗りを重視したシリーズで、アップライトなポジションで乗れる設計となっています。アンカー特約店以外でも購入可能です。

歴史

2009年モデル

ロードバイクタイプの「RA900」「RA700」、フラットバーロードタイプの「CA900」「CA700」、クロモリフレームの「CX900」「CX500」、MTBタイプの「FR900」「FR700」がラインナップされていました。

2010年モデル

2009年のラインナップの一部が名称変更され、ロードバイクタイプに「RA1000」が追加されました。

2011年モデル

ロードバイクタイプに新開発フレームを採用した「RFA」が追加されました。

UTILITY

2010年から2013年まで存在したシリーズ。2014年モデルからはローエンドモデルがメインシリーズに吸収されました。ロードバイクタイプの「R9」「R7」、フラットバーロードタイプの「F9」「F7」「F5」、クロモリフレームの「C9」「C5」、MTBタイプの「X9」がラインナップされていました。アンカー特約店でのみ購入が可能でした。

TRACK

トラック競技用のシリーズで、「TR9」「PHM9M」「PHM9S」はNJS認定を受けており、競輪で使用可能です（別途問い合わせが必要）。

キャッチコピー

進化のその先に (2006年RCS7)
勝利のために、性能は進化する (2007年RHM9Pro、XHM9Pro)
ANCHOR THE BRAVE (2012年モデル)
すべては、日本のライダーのために。
革新は伝統から生まれる (2009年RHM9 Pro)
極上快適レーサー (2009年RFX8シリーズ)
色も性能のひとつ (2010年カラーオーダー)

アンカースポーツ

普段着感覚で楽しめる高性能（2009年モデル）
Physical Bicycling（2010年モデル）
SPORT BIKES FOR FITNESS ペダルを踏むほどにカラダとココロが生まれ変わる（2011年モデル）

関連項目

ブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム

外部リンク

アンカー

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