ブルガリ

ブルガリ (Bulgari)

ブルガリは、1884年にイタリアのローマで設立された著名な高級宝飾品ブランドです。創業者はギリシャ系イタリア人のソティリオ・ブルガリであり、その独特のデザインと卓越した職人技が世界中で広く認知されています。ブランド名は古代のラテン文字に基づいて表記され、「J」「W」「U」が使われない形式で「BVLGARI」と表記されます。現在はフランスのLVMHグループに属しています。

ビジネスの拡大

元々は高級宝飾店として営業を開始しましたが、1977年からは腕時計の製造も始め、その後2000年代には香水、メガネ、レザー製品（ハンドバッグや財布）などの新たなアイテム群を展開し、リゾート・ホテル経営にも乗り出しています。また、特にヘビの頭部をモチーフにした意匠は、ブランドの象徴として人気があります。

1970年代にはニューヨークに初の海外直営店をオープンし、その後も世界中に約150店の直営店を展開しています。日本では、中央区銀座に本店を構えており、他にも全国に約40店舗があります。特に2007年には銀座にレストランやバーも併設した最大の旗艦店「銀座タワー店」が開店し、2012年には世界初のインストアカフェを備えた店舗が大阪にオープンしました。

LVMH傘下への移行

2011年、創業家とLVMHとの間で株式交換が行われ、ブルガリは正式にLVMH傘下に入社しました。この際に、創業家はLVMHの株式の一部を保持する形となり、運営には以前ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールで要職を歴任してきたマイケル・バークが就任しました。彼は、ブランド活動の新たな潮流を創ることが求められました。

台湾問題とブランドの対応

2023年7月、ブルガリは公式サイトにおいて「台湾」を「国扱い」する表記を行い、謝罪を余儀なくされました。この問題は、中国のSNS上で台湾が独立した国として扱われているとの批判に発展し、ブランドは管理上の誤りと認め、公式サイトの内容を速やかに修正すると共に、中国の主権を尊重する意向を表明しました。

香水事業の展開

香水業界にも進出しているブルガリは、1993年に「オ・パフメ」を発表し、これが成功したことから本格的に香水ラインを展開することとなりました。現在も多様な種類のメンズ・レディース香水が用意されており、日本国内においてはブルーベル・ジャパンが輸入総代理店を務めています。

主な香水一覧

• - メンズ

- アクアシリーズ (AQVA pour homme)
- ブルガリ マン

• - レディース

- オ・パフメ（Eau Parfumee）
- オムニアシリーズ
- ブルガリ プールファム

ブルガリホテルズ & リゾーツ

ブルガリは、最高級ラグジュアリーホテルである「ブルガリホテルズ & リゾーツ」の展開も行っています。これらのホテルはミラノ、ロンドン、ドバイなど、世界の一流リゾート地や高級地区に位置しており、今後はモルディブやマイアミビーチ、ロサンゼルスにも開業予定です。各ホテルはアントニオ・チッテリオによるデザインで、洗練された雰囲気を醸し出しています。

結論

このように、ブルガリは宝飾品の域を超え、時計、香水、ホテルに至る多岐にわたる分野で進化を重ねている高級ブランドです。今後もファッション界における重要な存在であり続けることでしょう。

もう一度検索