ブルゴス大聖堂

ブルゴス大聖堂：ゴシック建築の傑作

ブルゴス大聖堂（カテドラル・デ・ブルゴス）は、スペインのカスティーリャ・イ・レオン州ブルゴスにある、壮麗なゴシック様式の大聖堂です。正式名称はサンタ・マリア・デ・ブルゴス大聖堂といい、聖母マリアに捧げられています。その巨大さと独創的な建築は、訪れる人々を魅了し続けています。

歴史

大聖堂の建設は、1221年にカスティーリャ王フェルナンド3世とブルゴス司教マウリシオの命によって始まりました。建設地は、かつてロマネスク様式の大聖堂があった場所です。初期の工事はアプスのシュヴ部分から始まり、約9年で完成しました。祭壇が最初に聖化されたのは1260年でしたが、その後約200年間、建設工事は中断されました。

工事は1567年、交差部分上部のランタン尖塔の完成によって最終的に完了しました。この尖塔は、繊細な透かし彫りの星形ヴォールトで飾られています。建設には、13世紀にはフランス人、15世紀にはドイツ人の建築家が携わりました。1417年には、ブルゴス司教がコンスタンツ公会議からケルンのヨハンという建設業者を連れ帰り、彼が石造りのトラセリー（窓上部の装飾）のある塔を完成させました。

ブルゴス司教の中でも特に有名なのは、15世紀の学者であり歴史家でもあるアルフォンスス・ア・サンクタ・マリアです。1919年には、エル・シッド（ロドリーゴ・ディアス・デ・ビバール）とその妻ドーニャ・ヒメーナの墓所が大聖堂内に設けられました。1984年10月31日には、ユネスコの世界遺産に登録されています（ID316）。

建築

大聖堂の西正面は、15世紀に北フランスのゴシック様式で建てられました。六角形の尖塔を持つ塔が両側に立ち、石造りのトラセリーで覆われています。3層構造のファサードには、尖塔アーチ形の3つの入り口があり、小尖塔状の欄干で囲まれた歩廊、繊細なバラ窓が配置されています。最上部には、2つの尖塔アーチ形の二重窓と、柱脚の像、石に彫られた模様の欄干があります。中央には聖母マリア像が置かれています。塔の欄干とバルコニーには、銘が彫られています。四隅は、六角形の小尖塔で装飾されています。

大聖堂は十字形の平面図を持ち、外観からは広い歩廊が隠れるように見えます。側廊からは15の礼拝堂が加わり、北西には美しい14世紀の回廊、南西には大司教邸が隣接しています。西側ファサードの3つの中央戸口の上には、小尖塔をいただく2つの優雅な塔がそびえ立っています。祭壇や礼拝堂、像など、大聖堂内部には芸術的・歴史的価値の高いものが多数あります。

北交差廊の入り口は「ポルタダ・デ・ラ・コロネリア」として知られ、12使徒の像が並んでいます。頭上には、尖塔アーチ形の窓と2つの小尖塔があります。南側の入り口には、「書き物机に向かう福音伝道者」の像が飾られています。

フランボワイヤン・ゴシック様式の壮麗な六角形の礼拝堂は、騎士、天使、紋章などの装飾が施されたトラセリーで彩られています。ここは、カスティーリャの城代であったペドロ・フェルナンデス3世・デ・バラスコとその家族の墓所として建てられました。

世界遺産登録基準

ブルゴス大聖堂は、以下のユネスコ世界遺産登録基準を満たしています。

(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの（この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている）。

まとめ

ブルゴス大聖堂は、ゴシック建築の粋を集めた、歴史と芸術が融合した壮大な建造物です。その歴史的、文化的、芸術的な価値は世界的に認められており、訪れる人々を魅了し続けています。ぜひ一度、その美しさと荘厳さを体感してみてください。

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