ブルドーザー

ブルドーザーとは

ブルドーザー（Bulldozer）とは、土砂を整備したり、運んだりする用途で用いられる建設機械の一種です。一般には「ブルドーザ」や「平土機」とも呼ばれ、その機能や形状の多様性により、さまざまな現場で活躍しています。

機能と構造

ブルドーザーは通常、トラクターの前面に可動式のブレード（排土板）を装着しており、そのブレードを使って土砂を押し出したり、整地を行います。また、一部のモデルには後部に土砂や岩を掻き起こすための爪（リッパ）が設けられています。このため、ブルドーザーは土木工事や建設現場において非常に重要な役割を担っています。

全体を通して、ブルドーザーは開発途上国での需要が特に高く、先進国では比較的低いものの、その推進トルクの強さを生かした設計と製造は技術的に難しいため、チェックキャタピラー社（アメリカ）や小松製作所（日本）など、数社が市場を支配しています。

名称の由来

「ブルドーザー」という名称は、もともと「bulldoze」という言葉に由来し、強い雄牛（Bull）が他の牛を押し退ける様子を表していました。この表現は、1880年代のアメリカにおいて「強引に進める」という意味で使われるようになりました。また、別の説では、ブルドーザーの登場により雄牛が必要なくなったため、牛を意味する「bull」と居眠りを意味する「doze」が組み合わさったというものもありますが、広くは受け入れられていないようです。

ブルドーザーの歴史

ブルドーザーの初期の姿は1917年に米国のRussell社のカタログに現れ、「Bull Dozer」として記載されました。この時期から技術が進化し、1923年にはホイール型やクローラー型のトラクターにブレードを付けたものが販売されました。

20世紀初頭には、ブルドーザーの定義がブレードとトラクターを組み合わせた装置として進化し、特に不整地での活用が一般的となります。その後、日本におけるブルドーザーの導入は1940年ころに始まり、米国から輸入されたブルドーザーが土木工事に用いられました。やがて、日本でも国産化が進み、初期のブルドーザーも生産されるようになりました。

特殊なブルドーザーの登場

ブルドーザーには、様々な用途に応じた特殊なモデルも存在します。例えば、ブレードの代わりにバケットを装備した「ドーザーショベル」や、両面使用が可能な「トリミングドーザー」、水上での作業を行う「水陸両用ブルドーザー」などがあります。特に水陸両用ブルドーザーは、1968年に小松製作所が開発を開始し、遠隔操縦が可能な技術は注目を集めました。

軍用としてのブルドーザー

ブルドーザーは民間の建設業だけでなく、軍事用途でも広く使われています。敵の塹壕やバリケードを排除するために用いられることが多く、特にイスラエル国防軍ではD9型モデルを改造し、都市部での運用に利用しています。さらに、自衛隊でも特製のブルドーザーを保有しており、戦闘中の工兵任務に役立てています。

結論

ブルドーザーは、その構造と機能から土木工事に欠かせない存在であり、また歴史を通じて技術革新が続けられています。従来のモデルから特殊な用途まで、今後も辺境の地で新たな可能性を切り開いていくことでしょう。

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