ブルネイ通貨金融庁

ブルネイ通貨金融庁

ブルネイ通貨金融庁（Autoriti Monetari Brunei Darussalam, 略称: AMBD）は、ブルネイの財務省に属する機関で、同国初の中央銀行として2011年1月1日に設立されました。それ以前はブルネイには中央銀行が存在せず、通貨および金融政策は別の形で管理されていました。

歴史的背景

ブルネイ通貨金融庁の前身は、1967年に設立されたブルネイ通貨委員会（Brunei Currency Board, BCB）です。この委員会は、マラヤ・英領ボルネオ・ドルに代わる新通貨として「ブルネイ・ドル」を導入しました。その後、ブルネイはマレーシアおよびシンガポールと通貨協定を締結し、1973年までこの3か国間で等価交換が行われていました。協定が破棄された後も、ブルネイとシンガポールの間で通貨共通使用の合意は維持されており、2007年と2017年には共同発行された記念紙幣も登場しています。

2004年にはブルネイ通貨委員会が解散し、その業務はブルネイ通貨金融委員会（BCMB）へと引き継がれました。そして、2011年1月にはブルネイ通貨金融庁が設立され、BCMBも統合されました。この新しい機関は、通貨の発行や金融規制の整備、国内金融機関の監督を行う役割を担っています。

業務内容

ブルネイ通貨金融庁の主な業務は、以下の通りです：
1. 通貨の発行と管理：BCMBから引き継がれた業務として、ブルネイ・ドルの発行に関連する全ての業務を行っています。
2. 金融関連の規制整備：ブルネイ財務省の金融機関局から引き継ぎ、国内金融システムの健全性を保つために必要な規制を策定しています。これにより、金融機関は法的枠組みの中で運営され、消費者や投資家を保護することが可能になります。
3. 国内金融機関の監督：金融機関が適切に業務を行うための監督業務も引き継がれています。これにより、金融市場の安定性を確保し、国民の信頼を得ることを目指しています。

組織構成

ブルネイ通貨金融庁のトップは財務大臣が兼任しており、委員会のメンバーには政府の高官や専門家が名を連ねています。以下は主なメンバーの一部です：

• - ハサナル・ボルキア：財務大臣兼委員長
• - ダト・パドゥカ・アワン・ハジ・アリー・ビン・アポン：前ブルネイ財務省長官
• - アワン・ハジ・モホド・アミン・リュウ・ビン・アブドゥラー：ブルネイ投資庁専務理事
• - ダティン・パドゥカ・ダヤン・マグダレネ・チョン：総理府法務官室法務次官

これらのメンバーはそれぞれの専門知識を活かし、ブルネイの金融政策の策定と実施に貢献しています。

結論

ブルネイ通貨金融庁は、国の経済における重要な役割を果たしており、通貨政策や金融制度の健全性を保つために日々努力しています。国民および国際社会に対して透明性と信頼性を持つ金融システムの構築が期待されています。

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