ブルースカイ ブルー

「ブルースカイ ブルー」

「ブルースカイ ブルー」は西城秀樹が1978年にリリースした26枚目のシングルで、作詞を阿久悠、作曲を馬飼野康二が手掛けた作品です。この曲は、前作の「炎」に続き、同じコンビによるものです。楽曲は大地を感じさせる壮大なバラードであり、同時期にリリースされた多くの都会的なバラードとは一線を画しています。

歌詞は人妻との禁断の恋と別れをテーマにしており、西城秀樹自身も、この曲には特別な思い入れがあるようで、阿久悠が亡くなった際には、「今は分からないだろうけど、大人になったとき、きっとこの詞の意味がわかるよ」と言われたことを振り返っています。大人になった時にこの歌の深い意味が理解できるという感覚は、多くの人に共通して感じられることでしょう。

このシングルは、オリコンのランキングで3位を記録し、100位内に21週にわたってランクインしました。その間に29.3万枚というセールスを達成し、TBS系の『ザ・ベストテン』でも14週にわたるロングヒットとなりました。1978年の年間ベストテンでは第9位に選ばれ、音楽業界での重要な地位を確立しました。

さらに、「ブルースカイ ブルー」は第20回日本レコード大賞で金賞を受賞し、特に目立ったのは同賞の大賞にノミネートされた点です。また、FNS歌謡祭での最優秀歌唱賞や、日本歌謡大賞放送音楽賞など、多くの栄誉を受けました。

「ブルースカイ ブルー」の特別なパフォーマンスも印象的で、1978年のNHK紅白歌合戦では、日中平和友好条約の調印を受けて白を基調としたチャイナドレスを着用して歌唱しました。さらに、歌謡ポップスチャンネルで行われた「ファンが選んだベスト20」でも第3位に選ばれる人気を誇ります。

西城秀樹が亡くなった後、その楽曲がデジタルシングルランキングで上昇し、「ブルースカイ ブルー」が8位に達しました。また、iTunesのランキングでも同曲が16位となるなど、彼の音楽が亡き後も多くのファンに愛され続けています。葬儀では「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」などとともに、この曲が流れました。

追悼特集も行われ、NHKの『思い出のメロディー』では、白いマイクスタンドを用いた演出で野口五郎が西城の音源と共演し、この曲を披露しました。野口は、その瞬間に隣にシュウキを感じながら歌っていたと語っています。

「ブルースカイ ブルー」はその後も多くのアーティストにカバーされ、ロマン・タムや河村隆一などが新たな解釈でこの名曲に挑戦しています。この曲の影響は大きく、スピッツの草野マサムネも自身のラジオでこの曲のコード進行がスピッツの音楽のルーツであると語っています。

「ブルースカイ ブルー」は、西城秀樹にとってもファンにとっても特別な一曲であり続け、今なお多くの人々に感動や思いを届けています。

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