ブルース・アシュモア

ブルース・アシュモア：名車を生み出した英国のレーシングカーデザイナー

ブルース・アシュモア（1959年4月13日生まれ）は、イギリス・ケンブリッジ出身の著名なレーシングカーデザイナーです。ローラやレイナードといった名門チームで長年にわたり活躍し、数々の成功を収めました。彼のキャリアは、若き日のインターンシップから始まり、チーフデザイナーへと上り詰めるまでの道のりは、類まれな才能と情熱の物語です。

ローラカーズでの研鑽

17歳だった1976年、アシュモアはイギリスのハンティンドンにあるローラ・カーズ・アカデミーでインターンとしてキャリアをスタートさせます。そこで彼は、エリック・ブロードレイ氏という巨匠の下で、レースカー設計の基礎を学びました。その後、ケンブリッジ大学卒業後もローラに17年間在籍。インターンからチーフデザイナーへと昇進し、数々のレースカープロジェクトに携わり、ローラインディカーのチーフデザイナーも務めました。この期間に培われた経験は、後の彼の成功の基盤となりました。

レイナード時代：インディカーでの黄金期

1993年、アシュモアはレイナードに移籍します。レイナード94Iの開発プロジェクトチームに合流した彼は、マルコム・オーストラー率いるチームの一員として、インディカーの設計開発に貢献しました。このプロジェクトは、パックウエストのブルース・マッコウ氏やバリー・グリーン氏といったキーパーソンたちの協力を得て、恵まれた環境の下で進められました。その結果、レイナード94Iは投入初年から優勝を収め、1995年から2001年にかけて連続してシリーズチャンピオンを獲得するなど、レイナードをインディカーにおける主要なシャーシメーカーへと押し上げました。

マッコウ氏の依頼により、インディアナポリスに設立されたレイナードノースアメリカ（RNA）では、アシュモアは1993年から1998年までテクニカルディレクター、1999年から社長を務めました。その後も、ARC（自動車研究センター）の理事として、その運営に深く関わっていました。

レイナード崩壊とその後

レイナードの崩壊後も、アシュモアは2001年にフォーサイス・レーシングに加わり、2年間チーム体制の整備に尽力しました。2002年にはアシュモアデザインを設立し、Menard Competition Technologies、Menard Engineering、RuSPORT Champ Car Team、Conquest Racing、C&R Racing Incといった数々のチームと契約を結び、設計事務所として活動を続けました。彼は、クリス・ポールセンがC&Rレーシングのために設計したUSACシルバークラウンレースカーの設計にも協力するなど、第一線で活躍し続けました。

まとめ

ブルース・アシュモアは、長年にわたる経験と類まれな才能で、数々のレーシングカーの設計開発に携わってきた、まさに伝説的なレーシングカーデザイナーです。ローラ、レイナードでの活躍は、彼のキャリアにおけるハイライトと言えるでしょう。彼の設計したマシンは、数々の勝利に貢献し、モータースポーツの歴史に大きな足跡を残しました。レイナード崩壊後も設計事務所を設立し、第一線で活躍を続けている彼の今後の活動からも目が離せません。

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