ローラ・カーズ

ローラ・カーズについての詳細

ローラ・カーズ（Lola Cars Limited）は、1960年代からレーシングカーの製造を行ってきたイギリスのメーカーで、現在は東イングランドのハンティンドンに本社を構えています。1958年、エリック・ブロードレイによって設立され、特にフォーミュラカーやスポーツカーのシャーシ製造で知られています。ローラはかつて、世界最古かつ最大のレーシングカー製造会社の一つとされ、多数のモータースポーツカテゴリーに携わった歴史を持っています。

歴史の変遷

ローラは設立当初、フロントエンジンの小型スポーツカーの製造からスタートしました。その後、フォーミュラ2やCART、インディカー、F3000といったさまざまなレギュレーションに対応したシャーシの開発を行い、フォーミュラ1にまで手を広げました。しかし、1997年にF1プロジェクトの失敗が響き、ローラは1998年にアイルランドのマーティン・ビレーンに買収されることとなります。2000年代初頭には一時的に厳しい状況に陥り、2012年5月には経営破綻を経験しました。

その後、ローラの資産はマルチマティックに買収され、シャーシはIMSAなどで再使用されましたが、2016年には完全にレース界から姿を消しました。

復活の道

2022年6月、イギリスのティル・ベヒトルスハイマーがローラブランドを再取得し、400以上のデザイン知的財産権も合わせて取得しました。これにより、ローラは新たなスタートを切ることとなり、2024年には新型マシンをフォーミュラEにおいて参戦させる計画が発表されました。伝説のメーカーとしての名を取り戻すために、ヤマハ発動機との提携も果たし、共同でパワートレインの開発を行っています。

主な製品と業績

ローラはスポーツカーでも数々の名車を生み出しています。たとえば、1963年に発表された「マーク6」は、後にフォード・GT40のベースとなり、ル・マン24時間レースで四連覇を達成します。続く「T70」や「T160」などのモデルも、モータースポーツの歴史に名を刻むものです。

フォーミュラカー部門でも、ローラはF1やF3000などの重要なレースにおいて多数のシャーシを供給しています。特に、1967年にはホンダF1と共同でホンダ・RA300及びRA301を開発し、デビュー戦では優勝を果たすなどの成果も挙げました。1997年には自社チームでのF1参戦を果たしましたが、残念ながら競争力を持たず早期に撤退する結果となりました。

現在と未来に向けて

現在のローラ・カーズは、新たな挑戦としてフォーミュラEへの参戦を視野に入れて動き出しており、2024年のシーズンに向けた準備が進められています。パワートレイン開発に携わるマーク・プレストンを迎え入れたことも注目されています。かつての栄光を取り戻すため、ローラが新たにどのような道を歩むのか、大いに期待が寄せられるところです。

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