ブレント・プリムス

ブレント・プリムス

ブレント・プリムスは、1985年4月12日生まれのアメリカ合衆国の男性総合格闘家です。オレゴン州ユージーンに生まれ、現在はスポーツ・ラボ、チーム・オーヤマ、グレイシー・バッハ・ポートランドに所属しています。かつてBellatorの世界ライト級チャンピオンとして君臨した実績を持ち、特に卓越したグラウンド技術を武器にしています。

格闘技の道へ

プリムスのスポーツ歴は高校時代のサッカーにさかのぼります。卒業後、彼はブラジリアン柔術の世界へ足を踏み入れ、約6年間かけて黒帯を取得するほどの高いレベルに到達しました。この柔術のスキルが、その後の総合格闘技キャリアの礎となります。2010年、プロ総合格闘家としてのキャリアをスタートさせ、ローカル団体でのデビュー戦から2試合連続で1ラウンドでの一本勝ちを収め、その才能を開花させました。この鮮烈なパフォーマンスが、メジャー団体であるBellatorとの契約へとつながります。

Bellatorでの歩み

2013年9月27日、Bellator 101でついにBellatorのリングに初登場。スコット・トメッツを相手に、得意のリアネイキドチョークで1ラウンド一本勝ちを飾り、幸先の良いスタートを切りました。

世界王座獲得

キャリア最大のハイライトは、2017年6月24日に開催されたBellator NYCでの出来事です。Bellator世界ライト級タイトルマッチで、当時の絶対王者マイケル・チャンドラーに挑戦しました。この試合はチャンドラーの足首の負傷によるドクターストップという劇的な展開となり、1ラウンドTKOでの勝利を収め、プリムスは第6代Bellator世界ライト級王者に輝きました。

王座陥落と再起

ベルト獲得後、初防衛戦の相手は再びマイケル・チャンドラーとなりました。2018年12月14日のBellator 212で行われたリマッチは、フルラウンドに及ぶ激闘の末、0-3の判定で敗れ、惜しくも王座から陥落しました。しかし、プリムスは立ち止まりません。2019年5月4日のBellator Birminghamでは、ティム・ワイルドと対戦し、再び1ラウンドでのフットチョークによる一本勝ちを披露しました。この一本は、総合格闘技の老舗専門サイトであるMMA Junkieから2019年5月のサブミッション・オブ・ザ・マンスに選出されるなど、その寝技の切れ味は高く評価されました。

その後もBellatorのトップファイターたちと拳を交え、2021年10月16日にはBellator 268で元UFC・Bellator王者のベン・ヘンダーソンと対戦し、3-0の判定勝利を収めました。一方、2022年6月24日のBellator 282では、アレクサンドル・シャブリーとの試合で2ラウンドKO負けを喫するなど、厳しい試合も経験しています。

ライト級ワールドグランプリ参戦

2023年にはBellatorライト級ワールドグランプリに参戦。5月12日のBellator 296で行われた1回戦では、ランキング上位のマンスール・ベルナウイを相手に、5ラウンドに及ぶ判定戦を3-0で制し、見事グランプリ準決勝への切符を手にしました。

グランプリ準決勝は、同時にBellator世界ライト級タイトルマッチとしても行われ、2023年10月7日のBellator 300で現王者ウスマン・ヌルマゴメドフに挑戦する機会を得ました。しかし、この試合は5ラウンド判定負けとなり、王座奪還はなりませんでした。ところが、試合後、ヌルマゴメドフから禁止薬物の陽性反応が検出されたことが判明し、カリフォルニア州アスレチック・コミッション（CSAC）によりヌルマゴメドフには出場停止と罰金処分が下され、試合の裁定もノーコンテストへと変更されました。

ブラジリアン柔術で培った強固なグラウンドゲームと、粘り強いファイトスタイルを特徴とするブレント・プリムスは、Bellatorライト級戦線において常に注目を集める存在です。

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