ブロムリー区

ブロムリー区：ロンドンの緑豊かな南東部

ブロムリー区は、イギリスの首都ロンドン南東部に位置するグレーター・[[ロンドン]]を構成する行政区の一つです。1963年、ロンドン政府法に基づき、隣接するケント州の一部とベクスリー区から分離して誕生しました。テムズ川の南側に広がるブロムリー区は、中心部であるブロムリー町を含む、多様な地域から成り立っています。

地理と隣接区

ブロムリー区は、西でクロイドン区、北西でランベス区やサザーク区、北でルイシャム区、グリニッジ区、ベクスリー区と接しています。南西部はサリー州、南東部から東部はケント州に隣接しており、ロンドンの郊外的な広がりを感じさせる立地です。

主要地区

ブロムリー区内には、それぞれに個性豊かな複数の地区が存在します。

ブロムリー（Bromley）: 区の中心的な町であり、2011年時点では約8万7千人の人口を擁しています。ルイシャム区やグリニッジ区に隣接する区の北側に位置します。
クリスタル・パレス（Crystal Palace）: ランベス区、サザーク区、クロイドン区、ブロムリー区にまたがる、明確な境界線のない地区です。有名なクリスタル・パレスが由来となっています。
シデナム（Sydenham）: ルイシャム区、サザーク区、ブロムリー区に跨る地区で、1854年にクリスタル・パレスがシデナム・ヒルに移転したことで発展しました。歴史的に裕福な地区として知られています。
ベックナム（Beckenham）: シデナム地区に隣接し、クリスタル・パレスの移転後、ヴィクトリア朝時代に人口が急増しました。1850年から1900年にかけて、人口は2000人から26000人に増加したと言われています。
オーピントン（Orpington）: 区の南東部にある町で、周辺地域を含めた広がりを持っています。
チェルスフィールド（Chelsfield）: 南東部にあるエリアで、古い村落の風景と、駅周辺に発展した新しい住宅地が混在しています。2011年時点での人口は約1万4千5百人でした。
ファーンバラ（Farnborough）: 南東部に位置する集落です。
グリーン・ストリート・グリーン（Green Street Green）: 南東部にあるエリアです。

著名な人物

ブロムリー区には、歴史上重要な人物や著名な芸術家などが数多く関係しています。

出身者:

ウィリアム・ピット（小ピット）：イギリスの首相
H・G・ウェルズ：SF小説家
ファットボーイ・スリム：クラブDJ、ミュージシャン

居住者またはゆかりのある人物:

イーディス・ネズビット：18～19世紀前半の児童文学作家。サリー州生まれで、ブロムリー区内のチェルスフィールドやエルタムなどに居住していました。
ジュリー・アンドリュース：女優、歌手。サリー州生まれで、幼少期をブロムリー区内のベックナムなどで過ごしました。
マーガレット・サッチャー：イギリスの首相。ブロムリー区内のファーンバラに居住した時期があります。

セント・クリストファー・ホスピス

ブロムリー区のクリスタル・パレス地区には、ターミナルケア・ホスピスの先駆けとなったセント・クリストファー・ホスピスがあります。

ブロムリー区は、歴史と自然、そして現代的な生活が調和した魅力的な地域です。その豊かな歴史、文化、そして自然環境は、多くの人々を引きつけています。

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