ブービー賞

ブービー賞：最下位への慰めと、意外な競争の行方

スポーツ競技会において、しばしば耳にする「ブービー賞」。これは、競技の順位が明確に決まる大会で、最下位または最下位から2番目の参加者に贈られる賞です。ゴルフやボウリングなど、個人の成績を直接比較する競技でよく見られますが、トーナメント形式でも、敗者同士の対戦を組み込むことで設定できます。競馬などの公営競技では、オッズ表記で「ブービー人気」という表現が使われることもあります。

ブービー賞の順位と意外なプレゼント

「ブービー（booby）」は英語で「最下位」を意味します。そのため、ブービー賞の賞品は、本来はジョークめいた、さほど価値のないものが一般的でした。しかし日本では、参加者全員にチャンスを与えようという考えからか、状況が大きく異なります。豪華な賞品が贈られることが多く、場合によっては優勝賞品に匹敵するほどの価値を持つものが贈られることもあります。

最下位回避戦略への対策とブービーメーカー

そのため、故意に最下位を狙うという戦略を防ぐために、最下位から2番目の順位にブービー賞を与えるという方法が定着しました。この場合、最下位になった参加者は「ブービーメーカー」と呼ばれ、ブービーメーカー賞が贈られることもあります。この「ブービーメーカー」という呼称や、最下位から2番目にブービー賞を与えるという慣習は、日本独自のもので、海外では通用しません。

中位層への配慮：飛び賞

ブービー賞とは直接関係ありませんが、優勝争いにも最下位争いにも関わらない中位の参加者への配慮として、5位や10位など、一定の順位に賞を与える「飛び賞」も広く行われています。これは、中位層の参加者にも目標を与え、モチベーションを維持させる効果があります。

まとめ：ブービー賞の多様な側面

ブービー賞は、その起源と本来の趣旨とは異なる形で、日本独自の進化を遂げています。最下位への慰労、参加者全員への平等な機会の提供、そして最下位争いを避けるための工夫など、様々な要素が複雑に絡み合って、現在のブービー賞の様式が形成されています。豪華な賞品やブービーメーカー賞、そして飛び賞の存在は、日本における競技会における独特の文化を象徴していると言えるでしょう。競技会の雰囲気を和ませ、参加者全員が楽しめる要素として、ブービー賞は重要な役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。

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