プウ・オオ火口

プウ・オオ火口：キラウエア火山の活動的な一部

プウ・オオ火口は、アメリカ合衆国ハワイ州ハワイ島のキラウエア火山に位置する活発な火口です。ハワイ火山国立公園内にあり、その景観は常に変化し続けています。プウ・オオ（Puʻu ʻŌʻō）は、「オオ」を入れずにプウオオ火口と表記されることもあります。

名称の由来とハワイ神話

「プウ」はハワイ語で「小山」や「丘」を意味し、「オオ」はハワイ固有の鳥の名前であると同時に「土を掘る棒」という意味も持ちます。このため、プウ・オオ火口は、ハワイ神話の火の女神ペレが魔法の杖で掘ってできたという解釈も存在します。この名は、火口ができてからカラパナの古老によって名付けられました。

キラウエア火山の東リフトゾーン

プウ・オオ火口は、キラウエア火山の中心であるハレマウマウ火口から延びる東リフトゾーンと呼ばれる噴火帯に位置しています。1983年1月3日に始まった噴火によって形成され、以来、2018年までほぼ連続的に溶岩を流出させるハワイ式噴火を繰り返してきました。

溶岩流の方向と影響

プウ・オオ火口からの溶岩流は、主に南へ流れ太平洋へと注ぎますが、時には北東方向へ流れることもあります。2014年には、溶岩流の末端がプウ・オオ火口から13km離れたパホアの町の中心部まで150mの距離に迫りましたが、同年11月には停止しました。幸い、被害は軽微に留まりました。

2018年の火山活動の変化

2018年4月30日頃から、地震の頻発と地形の変化が顕著になりました。プウ・オオ火口の底が陥没する現象が観測されましたが、天候不良のため明確な画像は得られませんでした。5月1日には、火口の西側に約1kmの亀裂が発見され、少量の溶岩噴出が確認されました。

5月3日には、プウ・オオ火口の南でマグニチュード5.0の地震が発生。火口内の溶岩湖が低下し消滅、淡いピンク色の噴煙が立ち上る様子が確認されました。そして5月4日には、プウ・オオ火口から24km離れたレイラニ・エステーツで、溶岩流を伴う噴火が始まりました。

プウ・オオ火口は、キラウエア火山の活動を象徴する場所であり、その噴火活動は常に周辺地域に影響を与え続けています。今後もその動向が注目されます。

関連情報

キラウェア火山
ハワイ火山国立公園
ハワイ式噴火
2018年ハワイ島プナ地区南部の火山活動

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