プファルツ＝ノイマルクト家

プファルツ＝ノイマルクト家は、神聖ローマ帝国の選帝侯であったプファルツ選帝侯を輩出したヴィッテルスバッハ家の傍系の一つです。この家系は、現在のドイツ・バイエルン州オーバープファルツ行政管区に位置する都市、ノイマルクト・イン・デア・オーバープファルツを本拠地としていました。

家系の成立

1410年、神聖ローマ皇帝兼プファルツ選帝侯であったループレヒトが亡くなった後、プファルツ系ヴィッテルスバッハ家は、その4人の息子たちの家系に分裂しました。この時、次男ルートヴィヒ3世はハイデルベルクを拠点とする選帝侯家を継承し、三男ヨハンがプファルツ＝ノイマルクト家を創始しました。また、四男シュテファンはプファルツ＝ジンメルン家、五男オットー1世はプファルツ＝モスバッハ家をそれぞれ創設しています。

初代当主ヨハンとクリストフの時代

プファルツ＝ノイマルクト家の初代当主であるプファルツ＝ノイマルクト公ヨハンは、カタリーナ・フォン・ポンメルンと結婚し、その間にクリストフ（クリストファ）を儲けました。このクリストフは、母がエーリク・ア・ポンメルンの妹であったという縁から、カルマル同盟下のデンマーク、ノルウェー、スウェーデンという北欧3国の君主となりました。これは、プファルツ＝ノイマルクト家が国際的な影響力を持っていたことを示す重要な出来事です。

家系の断絶とその後

しかし、1448年にクリストフが後継者を残さずに早世したため、プファルツ＝ノイマルクト家はわずか2代で断絶してしまいました。この結果、北欧3国の王位はオルデンブルク朝が継承することとなりました。父ヨハン以来のプファルツ＝ノイマルクト家の領地は、クリストフの叔父にあたるプファルツ＝モスバッハ公オットー1世が相続し、プファルツ＝モスバッハ＝ノイマルクトと呼ばれる新しい領邦が成立しました。しかし、プファルツ＝モスバッハ家もオットー1世の息子オットー2世の代で断絶したため、最終的には宗家である選帝侯フィリップがその領土をすべて獲得することとなりました。

プファルツ＝ノイマルクト公

プファルツ＝ノイマルクト家は、短い期間ながら以下の公を輩出しました。

ヨハン（在位：1410年 - 1443年）
クリストフ（在位：1443年 - 1448年）
ヴォルフガング（ノイマルクト宮中伯、在位：1524年 - 1558年） - プファルツ選帝侯フィリップの子。

ヴォルフガングは、プファルツ選帝侯フィリップの子であり、一時的にノイマルクトの宮中伯を務めましたが、プファルツ＝ノイマルクト家そのものとは直接的な関係はありません。

関連情報

プファルツ＝ノイマルクト家の領土に関する地図は、以下の外部サイトで確認することができます。

Territorium von Pfalz-Neumark (1410) map (地図への直接リンクは実際には外部サイトを参照ください）

関連項目

カルマル同盟
ライン宮中伯

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