プラクション

プラクション：タカラが生んだ組み立て式玩具シリーズ

プラクションは、タカラ（現タカラトミー）が1980年代後半から展開した組み立て式玩具のシリーズ名です。特に「魔神英雄伝ワタル」シリーズを筆頭に、「魔動王グランゾート」、「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」など、数々の人気作品でプラクションが発売されました。

シリーズ概要

プラクションの特徴は、以下の3点に集約されます。

塗装不要: 成形色で色分けされており、塗装をしなくてもカラフルな仕上がりになります。
接着剤不要のスナップフィット: パーツ同士をはめ込むだけで組み立てられるため、接着剤は不要です。
ワンタッチアクションギミック: 各プラクションには、独自の変形や合体などのギミックが搭載されています。

これらの特徴により、プラクションは子供から大人まで幅広い層に親しまれました。また、バンダイのSDガンダムシリーズにも影響を与え、元祖SDガンダム誕生のきっかけになったとも言われています。

主なシリーズ展開

プラクションは、様々な作品で展開されました。主なシリーズとしては、以下のものが挙げられます。

魔神英雄伝ワタル: 「魔神大集合」という名称で、多数の魔神がプラクション化されました。2005年には復刻版も発売されています。
魔動王グランゾート: 「魔動コレクション」として、グランゾート、ウィンザート、アクアビートなどの魔動王がプラクション化。フェイスモードからバトルモードへの変形ギミックが特徴です。
獣神ライガー: 「パロDプラクション」として、ライガーとドルガがプラクション化されました。
魔神英雄伝ワタル2: 「ワタル2」のプラクションには特にシリーズ名は付いていませんが、多数の魔神がプラクション化されています。
パロ伝 〜パロD英雄伝〜: 通常のプラクションよりも低価格で、ワタル、ワタル2、グランゾートのキャラクターを中心に展開されました。オリジナルキャラクターも多数登場し、漫画化もされています。
新世紀GPXサイバーフォーミュラ: 「TAKARA CYBERFORMULA-KIT」として、1/48スケールの組み立て式ミニカーが展開されました。チョロQと同じプルバックゼンマイを使用しており、走行も楽しめます。
ドンキーコング: 1990年代後半に、ドンキーコングの玩具シリーズの1つとしてプラクションが復活しました。
ロックマンエグゼAXESS: 21世紀に入ると、「バトルプラクション」としてロックマンエグゼAXESSのプラクションが発売されました。

パロ伝 〜パロD英雄伝〜 について

パロ伝は、プラクションの派生シリーズとして、より低年齢層をターゲットにした商品です。ワタル、ワタル2、グランゾートの世界観をベースにしたオリジナルストーリーが展開され、コミカルなキャラクターや設定が人気を集めました。パロ伝には、主に3つのシリーズがあります。

第1部: 邪虎丸大王を倒すために、D･K龍神丸、侍龍神丸、聖者Sグランゾートが旅をする物語です。
第2部 龍の王者編: クリスマ諸島で極悪邪虎丸大王を封印するため、G･D龍王丸たちが活躍する物語です。
第3部 激闘!PWC編: マシンバスター共和国で地獄大帝黒龍角に対抗するため、パロレルワールド中から戦士たちが召集されP･W･C（パロ伝ワールドチャンピオン）が開催される物語です。
* 第4部 宝玉の戦士編:天上の世界ソードニア王国での地獄大帝黒龍角との戦いを描いたシリーズ。

まとめ

プラクションは、その手軽さとコレクション性の高さから、多くのファンに愛された玩具シリーズです。現在では入手困難なものも多いですが、復刻版や中古市場で探してみるのも良いでしょう。また、プラクションの設計思想は、後の玩具にも大きな影響を与えており、その功績は色褪せることはありません。

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