プラネットアース

プラネットアース

『プラネットアース』（英題：Planet Earth）は、イギリスのBBCが制作した自然ドキュメンタリーシリーズであり、日本のNHKやアメリカ合衆国のディスカバリーチャンネルとの共同制作によって、世界中の視聴者に届けられました。本稿では、その圧倒的な映像美と、地球上の多様な生態系を捉えた内容について解説します。また、2016年末から放送が開始された続編、『プラネットアースII』についても記述します。

番組概要

『プラネットアース』の映像は、全てHDカメラで収録され、全11集（各50分）で構成されています。日本では、NHKの「NHKスペシャル」枠にて2006年5月から2007年2月にかけて順次放送されました。その質の高さは国際的にも評価され、第59回プライムタイム・エミー賞では、ノンフィクション・シリーズ部門作品賞を含む全4部門を受賞しました。

2007年には、番組の映像を再構成した映画『アース』（英独共同制作）が公開され、多くの観客を魅了しました。

各エピソード

各エピソードは、地球上の様々な環境に焦点を当て、そこに生きる生物たちの姿を捉えています。

1. 第1集「生きている地球」（From Pole to Pole）
2. 第2集「淡水に命あふれる」（Fresh Water）
3. 第3集「洞窟 未踏の地下世界」（Caves）
4. 第4集「乾きの大地を生きぬく」（Deserts）
5. 第5集「高山 天空の闘い」（Mountains）
6. 第6集「草原 命せめぎあう大地」（Great Plains）
7. 第7集「海 ひしめく生命」（Shallow Seas）
8. 第8集「極地 氷の世界」（Ice Worlds）
9. 第9集「ジャングル 緑の魔境」（Jungles）
10. 第10集「森林 命めぐる四季」（Seasonal Forests）
11. 第11集「青い砂漠 外洋と深海」（Ocean Deep）

これらのエピソードに加え、特に反響が大きかったシーンを再編集した総集編「プラネットアース 地球と生命の大紀行」や、環境映像番組「プラネットアース 絶景・天空の旅」なども制作されました。

メディア展開

『プラネットアース』は、DVD、Blu-ray Disc、HD DVD、VHSなど、様々なメディアで展開されています。海外版もBBC版DVD-BOXが欧米でロングセラーとなり、HD DVD・Blu-ray Disc版も発売されました。

スタッフ

番組の制作には、以下のスタッフが携わっています。

音楽：ジョージ・フェントン
BBC版ナレーション：デイビッド・アッテンボロー
ディスカバリーチャンネル版ナレーション：シガニー・ウィーバー
日本語版ナビゲーター：緒形拳
日本語版ナレーション：上田早苗
NHK BS hiでの再放送ナレーション：柿沼郭

関連書籍

番組の写真集として、岡田満世氏の写真による『地球徒歩トボ：「プラネットアース」で見た絶景』が出版されています。

プラネットアースII

2016年には、続編となる『プラネットアースII』が放送されました。この作品では、ドローンなど最新の技術が用いられ、BBC制作の番組としては初めて全編が4Kで撮影されました。ナレーションは、前作に引き続きデイビッド・アッテンボローが務めています。

日本ではNHK独自の再編集版が放送され、後にデイビッド・アッテンボローの出演場面をカットしたオリジナル編集版が順次放送されました。

2018年には、追加映像が加わった『ブループラネット』が「プラネットアースⅡ」の海編としてNHKで放送されました。

各エピソード

1. 第1集「島 生命の小宇宙」（Islands）
2. 第2集「熱帯の森 ひしめく命」（Jungles）
3. 第3集「砂漠 不毛の大地」（Deserts）
4. 第4集「草原 緑のゆりかご」（Grasslands）
5. 第5集「高山 天空の闘い」（Mountains）
6. 第6集「都市 新天地への挑戦」（Cities）

終わりに

『プラネットアース』シリーズは、地球の壮大な自然と、そこに生きる多様な生物たちの姿を、圧倒的な映像美で描き出した作品です。環境問題への関心を高めるきっかけにもなり、多くの視聴者に感動を与え続けています。

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