第59回プライムタイム・エミー賞

第59回プライムタイム・エミー賞

2007年9月16日にロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで、第59回プライムタイム・エミー賞の授賞式が行われました。カウントダウンとして、クリエイティブ・アート部門の授賞式はその8日前の9月8日に開催されました。

概要

この年のエミー賞では、HBO制作のテレビ映画『Bury My Heart At Wounded Knee』が、17部門でノミネートされ、最多の候補作となりました。続いてAMCの『ブロークン・トレイル 遥かなる旅路』が16部門で名を連ねており、SHOが制作の単発作品としては最多のノミネート数を記録しました。また、HBOは局別でも86の候補を打ち立て、他局を圧倒しました。日本との関連では、NHKも関与した『プラネットアース』が7部門でノミネートされ、日本人の俳優マシ・オカも助演男優賞にノミネートされています。

授賞式

授賞式はFOXの中継によって放送され、司会は『アメリカン・アイドル』のライアン・シークレストが務めました。今年のエミー賞では、初めて番組ごとに関係者がステージを囲む円形ステージが採用され、さらに印象的なオープニングには『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』をパロディにしたアニメが流れました。トリビュートセクションでは、1977年の『ルーツ』のキャストが一堂に会し、スタンディングオベーションを浴びました。

サリー・フィールドのスピーチ

ドラマ部門主演女優賞を受賞したサリー・フィールドは、「もし母親が世界を統治していたら、最初から戦争は起きないわ」と感情的なスピーチを行いましたが、残念ながらこの重要な発言はテレビでは編集されて放送されませんでした。

受賞結果

この年最大の栄誉を受けたのは、CBSの特別番組『Tony Bennett: An American Classic』で、7部門を獲得しました。また、『Bury My Heart At Wounded Knee』も6部門で栄冠を手にしました。局別の最多受賞はHBOが21部門、次いでNBCが19部門を受賞し、ABCとCBSはそれぞれ10部門、PBSは9部門で受賞しています。

特筆すべきは、ドラマシリーズ部門の作品賞を最終回を迎えた『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』が受賞したことで、この作品がファイナルシーズンでの受賞は実に30年ぶりとなります。無冠で終わった『HEROES』も話題に上がりましたし、コメディシリーズでは『30 Rock』が再度受賞しました。

ミニシリーズ部門での主演女優賞にはヘレン・ミレンが選ばれ、彼女は以前にも同役で受賞しており、今回で4度目の栄光となりました。コメディ部門の助演男優賞にはジェレミー・ピヴェンが再び名前を連ねましたが、主演男女と助演男女の受賞者は、事前の予想と異なる結果となる部分もありました。特に主演男優賞を受賞したジェームズ・スペイダーは、彼が思っていた通り『ソプラノズ』の星であるジェームズ・ガンドルフィーニが受賞することを期待していた様子が印象的で、受賞スピーチでは「今、マフィアから大金を盗んだような気がするよ」というジョークを残しました。

締めくくり

エミー賞の同日に発表された受賞結果は多くの視聴者に感動を与え、テレビ界の重要なイベントとしての意義を持つものでした。今後のテレビドラマの発展にも大きな影響を与えることでしょう。

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