プリサイスエンド

プリサイスエンド：アメリカから日本へ、種牡馬としての栄光と最期

プリサイスエンドは、アメリカ合衆国で生まれ育った競走馬であり、種牡馬として日本競馬史にその名を刻んだサラブレッドです。アメリカでの競走生活では、ベイショアーステークス（GIII）優勝など、優れた成績を残しました。

2001年よりアメリカで種牡馬としてのキャリアをスタートさせ、2005年には日本へ輸入され、日高スタリオンステーションで繋養されました。初年度からその繁殖能力の高さを発揮し、128頭もの種付けを行い、新種牡馬としてトップクラスの成績を収めました。その年のうちに、77頭の産駒が血統登録されました。

2008年、プリサイスエンド産駒の競走馬デビューが開始されます。6月22日、函館競馬場で行われたメイクデビュー函館でコパノマユチャンが優勝、中央競馬での新種牡馬産駒初勝利という快挙を達成しました。さらに、アメリカで活躍した産駒のシェリーンは、2008年にカムリーステークス（GII）を制覇し、重賞初勝利をもたらしました。2010年には、グロリアスノアが根岸ステークス（GIII）でJRA重賞初勝利を挙げ、その能力の高さを証明しました。

プリサイスエンドの産駒は、中央競馬だけでなく地方競馬でも活躍しました。数々の地方重賞競走で勝利を収め、その遺伝子の強さを示しました。代表的な産駒には、根岸ステークスを制したグロリアスノア、エーデルワイス賞を制したシェアースマイル、そして数々の地方重賞を制覇したショウリダバンザイなどが挙げられます。

これらの活躍は、プリサイスエンドが優れた遺伝子を持つ種牡馬であったことの証です。その産駒は、スピードとスタミナを兼ね備え、様々なレースで好成績を残しました。多くの競走馬が、プリサイスエンドの血を受け継ぎ、競走馬として、そして種牡馬として活躍しています。

日高スタリオンステーション閉鎖に伴い、2016年からは優駿スタリオンステーションで繋養されましたが、2020年シーズンをもって種牡馬を引退。2021年3月18日、鼻血による大量出血のため、永眠しました。20年以上に渡る種牡馬生活で、日本競馬界に多大な貢献を果たしたプリサイスエンドの功績は、長く語り継がれることでしょう。

主な産駒と競走成績

プリサイスエンドの産駒は、中央競馬、地方競馬問わず、数々の重賞競走で勝利を収めました。以下はその一部です。

グレード制重賞優勝馬

シェリーン (Sherine)：カムリーステークス (GII) (アメリカ)
グロリアスノア：根岸ステークス (GIII)、武蔵野ステークス (GIII)
シェアースマイル：エーデルワイス賞 (GIII)
カフジテイク：根岸ステークス (GIII)

地方重賞優勝馬 (抜粋)

エンドスルー：園田プリンセスカップ
ショウリダバンザイ：浦和・桜花賞、ロジータ記念、ノースクイーンカップ3連覇、道営記念、コスモバルク記念
* 多くの産駒が地方競馬で活躍し、数々の重賞競走を制しました。

プリサイスエンドは、アメリカでの競走生活、そして日本の種牡馬生活を通して、競馬界に大きな足跡を残しました。その血統は、これからも多くの競走馬に受け継がれ、日本の競馬界を盛り上げていくことでしょう。

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