プリンス・オブ・ペルシャシリーズ

プリンス・オブ・ペルシャ シリーズ

『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズは、1989年にジョーダン・メックナーによって生み出されたアクションアドベンチャーゲームです。中世ペルシャを舞台としたアラビアンナイト風の世界観、主人公のプリンスが様々な罠や敵が待ち受ける迷宮を冒険するゲーム性で、多くのファンを魅了してきました。

シリーズの変遷

初期の2作品はサイドビューの2Dアクションゲームでしたが、3作目以降は3Dアクションアドベンチャーへと進化を遂げました。スピンオフ作品を含めると、その数は10作以上に及びます。開発・販売は複数の企業が担当しており、初期はブローダーバンド、その後レッドオーブエンターテイメントを経て、2003年からはユービーアイソフトがシリーズ本編の開発・販売を担っています。

ユービーアイソフトによる買収後、シリーズは2度リブートされています。原作者のジョーダン・メックナー自身が脚本を手がけた『プリンス・オブ・ペルシャ：時間の砂』は、2010年にウォルト・ディズニー・ピクチャーズによって映画化もされました。その他、グラフィックノベルやレゴシリーズなど、様々なメディアミックス展開が行われています。

ゲームの特徴

初期三部作

シリーズ最初のゲーム『プリンス・オブ・ペルシャ』は、『千夜一夜物語』や『レイダース』、『ロビンフッドの冒険』などから影響を受けて制作されました。悪の魔術師ジャファーに囚われたペルシャの姫を、1時間以内に救出するというストーリーが展開されます。

特筆すべきは、主人公のキャラクターアニメーションです。メックナーが弟を撮影した映像を元にロトスコープという技術を利用して制作され、当時のコンピュータゲームとしては非常に滑らかな動きを実現し、高い評価を得ました。20種類以上のプラットフォームに移植され、200万本を超える大ヒットを記録しました。

時間の砂シリーズ

シリーズのリブート作品となる『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』では、ユービーアイソフトと協力して開発が行われました。時間を巻き戻すことができる「時間のダガー」という新しいゲームシステムが導入され、アクションアドベンチャーのジャンルに新たな風を吹き込みました。しかし、シリーズ第2作『プリンス・オブ・ペルシャ ケンシノココロ』では、雰囲気や暴力表現が大きく変わり、賛否両論を呼びました。

スピンオフ作品とリメイク

シリーズは数多くのスピンオフ作品やリメイク作品も展開しています。ニンテンドーDS用ソフトの『バトル・オブ・プリンス・オブ・ペルシャ』や、初代『プリンス・オブ・ペルシャ』のリメイク作品『プリンス・オブ・ペルシャ クラシック』など、様々なプラットフォームで楽しむことができます。

シリーズの未来

2012年には、新作の画像がリークされましたが、ジョーダン・メックナーは『プリンス・オブ・ペルシャ』のゲームからのものではないとコメントしました。2013年には、ユービーアイソフトがフランチャイズを「一時停止」していることを発表しました。しかし、その後も次世代のエントリーを計画または検討していることが示唆されており、今後の展開に期待が寄せられています。

シリーズの影響

『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズは、数々のゲームに影響を与えてきました。『トゥームレイダー』のゲームプレイや、『アサシン クリードシリーズ』の誕生にも、その影響を見ることができます。

特に『アサシン クリードシリーズ』は、元々『プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂』の続編として企画されていました。時間の砂のゲームシステムをオープンワールドゲームに応用し、より広大なマップと多くのキャラクターが登場する作品を目指した結果、アサシン教団を題材とした新しいシリーズとして誕生しました。

まとめ

『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズは、アクションアドベンチャーゲームの歴史において、重要な位置を占める作品です。その革新的なゲームシステムや魅力的な世界観は、多くのファンを魅了し、後のゲームに大きな影響を与えました。今後のシリーズ展開にも注目が集まります。

もう一度検索