プリンセス・オブ・ウェールズ

プリンセス・オブ・ウェールズ（ウェールズ公妃）とは

プリンセス・オブ・ウェールズ（Princess of Wales）は、イギリスのプリンス・オブ・ウェールズ（ウェールズ公）の配偶者に与えられる儀礼称号です。日本語では、ウェールズ公妃、ウェールズ大公妃、ウェールズ大侯妃などと訳されます。

現在のプリンセス・オブ・ウェールズは、チャールズ3世の長男であるウィリアム皇太子の妃、キャサリン妃です。

歴代のプリンセス・オブ・ウェールズ

以下に、歴代のウェールズ公妃を年代順に示します。

イザボー・ド・ブロウズ - ダヴィズ・アプ・グリフィズの妃（儀礼称号以前）
エリナー・ド・モンフォール - ルウェリン・アプ・グリフィズの妃（儀礼称号以前）

ジョーン
オーガスタ
キャロライン (ジョージ2世妃)
キャロライン (ジョージ4世妃)
アレクサンドラ (エドワード7世妃)
メアリー (ジョージ5世妃)
ダイアナ
カミラ (チャールズ3世妃)
キャサリン (ウィリアム皇太子妃)

称号喪失の原因

プリンセス・オブ・ウェールズの称号は、以下の理由で自動的に失われます。

夫の国王即位
夫の死
夫との離婚

夫の国王即位

夫が国王に即位した場合、ウェールズ公妃は王妃（Queen consort）となります。例えば、ジョージ2世妃キャロライン、ジョージ4世妃キャロライン、エドワード7世妃アレクサンドラ、ジョージ5世妃メアリー、チャールズ3世妃カミラが該当します。

カミラ妃の場合、当初は「Princess consort」の称号を希望していましたが、エリザベス2世女王の意向により、最終的に「Queen Consort」の称号を名乗ることになりました。

夫の死

夫の死によってウェールズ公妃の称号を失った場合、ウェールズ公太妃（Dowager Princess of Wales）となります。ジョーンやオーガスタがその例です。

アンは、夫エドワードとの死別後、グロスター公リチャードと再婚し、リチャード3世の王妃となりました。

キャサリンは、夫アーサーとの死別後、義弟のヘンリー8世と結婚し王妃となりましたが、ヘンリー8世との婚姻が無効となると、再びウェールズ公太妃となりました。

夫との離婚

ダイアナ妃は、チャールズ皇太子（当時）との離婚により、「Her Royal Highness（妃殿下）」の敬称を失いました。しかし、「プリンセス・オブ・ウェールズ」の称号は維持しました。これは、離婚した女性が「自分自身の個人名＋離婚前の称号に基づく呼称」を用いる慣例に従ったものです。

アンドルー王子の元妻であるサラ・ファーガソンも同様に、離婚後に「HRH（妃殿下）」の称号を剥奪されましたが、「ダッチェス・オブ・ヨーク（ヨーク公爵夫人）」の称号を保持しています。

関連項目

プリンセス・ロイヤル
プリンセス

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