プルーフ・オブ・ライフ

映画『プルーフ・オブ・ライフ』の詳細解説

『プルーフ・オブ・ライフ』は、2000年に公開されたアメリカ映画で、テイラー・ハックフォードが監督を務めました。南米の国テカラを舞台に、誘拐されたダム技師の救出劇を軸に、人間の倫理観や感情が複雑に絡み合うドラマが展開されます。

あらすじ

物語は、ダム建設技師のピーター・ボーマン（デヴィッド・モース）が南米のテカラに赴任するところから始まります。しかし、彼は反政府ゲリラ「ELT」に誘拐されてしまいます。ピーターの会社は、社員誘拐時に備え、ロイズ保険に加盟するK&R（誘拐身代金保険会社）の誘拐保険に加入しており、保険会社は元イギリス陸軍特殊部隊SASのテリー・ソーン（ラッセル・クロウ）を交渉人として現地に派遣します。

テリーは、ELTの窓口である「マルコ」との無線交渉を開始しますが、契約期間の終了により交渉は中断を余儀なくされます。しかし、テリーはピーターの妻アリス・ボーマン（メグ・ライアン）に好意を抱くようになっており、会社の帰還命令を無視して単独で交渉を続行します。さらに、テリーは同じくELTと交渉中のディノ（デヴィッド・カルーソ）と協力し、ELTの本拠地から脱出した元フランス外人部隊の宣教師エリック・ケズラー（ゴットフリード・ジョン）から情報を得て、ついに「マルコ」の正体を突き止めます。「マルコ」はELTに内通する政府高官でした。

直接交渉が決裂したことで、テリーはピーターの救出は不可能と悟り、ディノと共にELTのアジトへの強行突入を決意します。

登場人物

アリス・ボーマン（演：メグ・ライアン）：誘拐されたピーターの妻。夫の救出を強く願う一方で、テリーとの間に感情的なつながりを深めていきます。
テリー・ソーン（演：ラッセル・クロウ）：元イギリス陸軍特殊部隊SASの交渉人。人質救出のエキスパートで、冷静沈着な判断力と強い責任感を持つ人物です。
ピーター・ボーマン（演：デヴィッド・モース）：ダム建設技師。ELTに誘拐され人質となります。誘拐された状況下で精神的に追い詰められていきます。
ジャニス・グッドマン（演：パメラ・リード）：ピーターの姉。弟の救出を心配しています。
ディノ（演：デヴィッド・カルーソ）：元グリーンベレーの隊員で、テリーの同業者。ELTとの交渉を担当しており、テリーと協力して救出作戦に挑みます。
テッド・フェルナー（演：アンソニー・ヒールド）：クアド石油の社員。誘拐事件に何らかの関わりがあるようです。
ジェリー（演：スタンリー・アンダーソン）：ピーターの友人。
エリック・ケスラー（演：ゴットフリード・ジョン）：宣教師で、元フランス外人部隊員。ELTの本拠地から脱出し、テリーに重要な情報を提供します。
ヘンリー（演：マーリン・ハンブリー・テニソン）：テリーの息子。

キャスト

メグ・ライアン
ラッセル・クロウ
デヴィッド・モース
パメラ・リード
デヴィッド・カルーソ
アンソニー・ヒールド
スタンリー・アンダーソン
ゴットフリード・ジョン
マーリン・ハンブリー・テニソン

スタッフ

監督：テイラー・ハックフォード
製作：テイラー・ハックフォード、チャールズ・マルヴェヒル
製作総指揮：トニー・ギルロイ、スティーヴン・ルーサー
脚本：トニー・ギルロイ
撮影：スワヴォミール・イジャック
音楽：ダニー・エルフマン

制作背景と評価

公開前から、主演のメグ・ライアンとラッセル・クロウのロマンスがゴシップ誌を賑わせ、メグ・ライアンが夫であったデニス・クエイドと離婚する原因の一つになったと報じられました。また、劇場公開版では、試写会での批判を受け、メグ・ライアンとラッセル・クロウのラブシーンがカットされました。

外部リンク

プルーフ・オブ・ライフ - ワーナー・ブラザース
プルーフ・オブ・ライフ - allcinema
* Proof of Life - IMDb（英語）

『プルーフ・オブ・ライフ』は、誘拐事件を背景に、登場人物たちの心理や葛藤を描いた、緊迫感のある作品です。アクションシーンも見応えがあり、観る者を惹きつけます。ぜひ、一度ご覧ください。

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