ラッセル・クロウ

ラッセル・クロウ

ラッセル・アイラ・クロウ（Russell Ira Crowe）は、1964年4月7日にニュージーランドのウェリントンで生まれた俳優です。彼は特に2000年の映画『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞を受賞しており、その演技力を世界に知らしめました。

幼少期と俳優業のスタート

クロウの両親は映画の撮影現場でケータリング業を営んでおり、子供の頃からその影響を受けていました。4歳の時にオーストラリアに移住し、6歳でドラマに出演する機会を得ました。その後、オーストラリアのテレビ制作に数本登場しますが、14歳でニュージーランドに戻り、オークランド・グラマー・スクールに進みました。しかし、同校を中退し、ロックバンドに参加するなど音楽活動を開始しました。

21歳で再びオーストラリアに帰り、1990年の『ザ・クロッシング』で映画デビューを果たします。1995年には『クイック&デッド』でハリウッドデビューし、多才な俳優として注目を集めるようになりました。

映画でのキャリアと受賞歴

クロウは1997年公開の『L.A.コンフィデンシャル』で熱血漢の刑事役を演じ、高い評価を受けます。その後も『インサイダー』でアカデミー賞にノミネートされたり、2000年には『グラディエーター』で受賞を果たします。さらに、2001年公開の『ビューティフル・マインド』でも主演し、ゴールデングローブ賞を受賞しました。この3年間、彼はアカデミー賞に連続でノミネートされるほどの実力を示しました。

オーストラリアのロックバンド「30 Odd Foot Of Grunts」のリードシンガーとしても活動し、バンドは商業的な成功こそなかったものの、彼には音楽の側面でも幅広い才能があることを示しています。クロウはまた、サウス・シドニー・ラビッツというラグビーチームのオーナーでもあり、スポーツへの情熱も忘れていません。

監督業とその他の活動

2014年、クロウは『ディバイナー 戦禍に光を求めて』で映画監督デビューを果たしました。この作品は2016年に日本でも公開され、監督としての新たな一面を披露しました。また、2000年代の彼はリドリー・スコット監督とのコラボレーションが目立ち、『プロヴァンスの贈りもの』、『アメリカン・ギャングスター』などに出演しました。

私生活と個性

成功した俳優であるクロウですが、私生活においては短気や粗暴な行動が問題視されています。映画『プルーフ・オブ・ライフ』で共演したメグ・ライアンとの不倫関係により、当時の夫デニス・クエイドから激しい非難を受けました。2012年には女優ダニエル・スペンサーと結婚しましたが、2012年に離婚しています。

また、彼はクリケットの熱狂的なファンとして知られ、プレイや観戦を好みます。2013年にはイギリス女王エリザベス2世が訪れた際、クリケットの試合を観戦していたというエピソードもあります。

声優活動と日本での印象

日本語吹き替えに関しては、山路和弘が多くの作品で彼の声を担当しており、特に『グラディエーター』の吹き替えは印象的だと評価されています。山路はクロウの演技について「眼差しがすべてを語る」と述べ、彼の演技力を高く評価しています。これまでに彼は日本でも何度かプロモーション活動を行い、多くのファンに愛され続けています。クロウの魅力は、彼の演技に込められた深い感情と、多面的なキャラクターへのアプローチによって、高く評価され続けています。

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