プログレスM1-7

プログレスM1-7は、ロシア連邦宇宙局によって運用された、国際宇宙ステーション（ISS）向けの無人宇宙補給機です。NASAにおいては「Progress 6」あるいは「6P」とも呼ばれました。この補給船は、プログレス-M1（11F615A55）型に属し、個別の識別番号は256番でした。

運用履歴

プログレスM1-7の宇宙への旅は、2001年11月26日18時24分12秒（協定世界時：GMT）に始まりました。カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の1番発射台から、ソユーズ-FGロケットに搭載されて打ち上げられました。

打ち上げからおよそ2日後、プログレスM1-7はISSへの到着を果たします。2001年11月28日19時43分2秒（GMT）に、ISSのロシア区画である「ズヴェズダ」モジュールの後方ポートへのドッキングを試みました。しかし、先行してドッキングしていたプログレスM-45補給船の運用終了時に残ったと考えられる微小な破片がドッキング機構に残存していたため、この時点では完全かつ強固な連結を確立することができませんでした。

この予期せぬ事態に対応するため、ISS滞在クルーによる臨時的な船外活動（宇宙遊泳）が計画・実行されました。2001年12月3日に行われたこの船外活動によって、ドッキングポートに残っていたデブリは無事に取り除かれました。デブリ除去後、プログレスM1-7は改めてドッキング操作を行い、ISSとしっかりと連結されました。

プログレスM1-7は、このドッキングポートに約3ヶ月半にわたり結合した状態を保ち、ISSへの物資供給や姿勢制御などに貢献しました。次の補給ミッションであるプログレスM1-8の到着に備えるため、2002年3月19日17時43分（GMT）にISSからドッキングを解除しました。

ISSを離脱した後、プログレスM1-7は地球への帰還プロセスに入ります。翌日の2002年3月20日1時27分（GMT）には、軌道を離れるためのエンジン噴射が行われました。その後、機体は太平洋上空で大気圏に再突入し、そのほとんどが燃え尽きました。燃え残った機体の一部は、同日の2時20分頃（GMT）に海上に落下し、その任務を完全に終了しました。

搭載貨物

プログレスM1-7には、ISSで活動するクルーの生活と科学活動を支えるための様々な物資が積み込まれていました。具体的には、当時ISSに滞在していた第三次長期滞在ミッションのクルーが必要とする食料品、飲料水、呼吸用の酸素ガスなどが含まれていました。また、ISSで行われる各種の科学実験に使用される機材や試料、その他の消耗品なども多数搭載されていました。

特筆すべき貨物として、小型の人工衛星「Kolibri-2000」が搭載されていました。この衛星は、ISSから離脱した後のプログレスM1-7から展開される計画でした。実際に、ISSとのドッキング解除後の2002年3月19日22時28分（GMT）に、Kolibri-2000衛星はプログレスM1-7から宇宙空間へと放出され、独自のミッションを開始しました。

このように、プログレスM1-7は、ISSの運用維持と科学研究活動にとって不可欠な物資を届け、さらに小型衛星の放出という追加ミッションも成功裏に遂行した、重要な補給フライトの一つでした。

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