プロジェクト・セイレーネ

プロジェクト・セイレーネ概要

プロジェクト・セイレーネは、ゲーム『SDガンダム GGENERATION モノアイガンダムズ』や『SDガンダム GGENERATION DS』に登場する架空の軍事計画である。このプロジェクトは、宇宙世紀の公式の歴史には含まれないオリジナルストーリーであり、主にテクノロジーと戦闘をテーマにしている。

背景と目的

プロジェクトは、ティターンズに属するニュータイプ研究所、ライプチヒ研究所において策定された。その中心的な目的は、ニュータイプの感応波であるサイコ・ウェーブを活用し、広域にマインドコントロールを行うことであった。この方法により、兵士の理性を奪い、最後の一兵まで戦闘を続けさせることを企図していた。広域マインドコントロール装置には「システム・セイレーネ」という名称がつけられ、またニュータイプ専用のサイコウェーブユニットである「テラ・スオーノ」を利用する計画が立てられた。

技術的な要素と設計

この計画では、100メートル級の巨大なモビルアーマー（MA）の開発が考えられていた。パイロットが搭乗する部分は、緊急時に高機動型モビルスーツ（MS）ユニットとして分離可能とされていた。また、護衛MSとして「シスクード」と「デスパーダ」が開発されており、これらの機体はかつてのジオン軍のニュータイプ専用機の弱点であった格闘能力をカバーするために設計された。

システム・ファブニール

プロジェクトの一環として「システム・ファブニール」が開発された。これは双方向通信システムで、サイコミュを応用したものである。これにより、機体同士が瞬時に情報を共有し、護衛機の管制を効率的に行えるように設計されていた。しかし、システムはまだ未完成で、利用には大きな負担がかかる構造であった。

この名称は、神話に登場する不死身の英雄ジークフリートにちなんでおり、アイン・レヴィの本名にも関連している。

テラ・スオーノの役割

「テラ・スオーノ」はプロジェクトにおける中心的なモビルアーマーであり、マインドコントロール装置「システム・セイレーネ」の制御を担当していた。巨大な機体になることが予想されていたが、緊急離脱機能や専用護衛機の開発がされていたことで、運用の面でも工夫がなされていた。主武装には強力なストライカー・ビットが搭載されており、ファンネルとは異なり、長時間の稼働が可能であった。

物語の中でのプロジェクト・セイレーネ

物語において、ライプチヒ研究所の強化人間セレイン・イクスペリが「テラ・スオーノ」に搭乗するが、システムの不安定さが災いしてエゥーゴに撃墜されてしまう。その後ティターンズは少数の量産型を製造したものの、セレイン専用に調整されたため、他のパイロットでは使用できなかった。

シスクードおよびデスパーダ

「シスクード」はティターンズ開発の護衛機で、敵の攻撃を無効化し、迅速な反応が求められる任務が与えられていた。そのデザインはガンダムタイプでありながら、モノアイを採用している。

「デスパーダ」は、超重攻撃機として開発された機体で、サイコミュを使用した武装が特徴であった。アイン・レヴィが搭乗し、シグ・ウェドナーのシスクードと何度も交戦を繰り広げる。

プロジェクトの結末

最終的に、プロジェクト・セイレーネはエゥーゴの活動により失敗に終わるが、その考え方は後にザンスカール帝国のエンジェル・ハイロゥに引き継がれることになる。ゲームの中では、ジオンの廃棄計画がティターンズにより回収され、再び展開されるというアナザーストーリーが描かれている。これにより、テクノロジーの進化と人間の心理に関連するテーマが浮き彫りとなった。

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